22 北山side ページ22
「それにね・・・、」
今まで、見た中で一番って言っていい程
綺麗な麗華さんが俺を見上げた。
「宏光、私といた時より断然いい男になってる。私、辛い思いさせたよね。本当にごめんなさい。」
「・・・謝んなよ。やめろって、」
「伊藤さんといると、楽なんでしょ。肩の力抜けてる所がいいよ。私はそんな風に宏光を癒してあげられなかった。」
「っ、・・・だって、俺はっ、・・・」
麗華さんに癒しなんか求めた事ねーよ。
ただ、恋焦がれて好きで好きでしょうがなくて
常に余裕なかったよ、あなたの前では。
ただ、それがAといる方がいい男、と言われるのはなんだか違う気がしたけど、どっちにしたってもう麗華さんとは違う道を歩いてるから。
「もう、会う事もないわね。」
「そう、だな。」
「頑張ってさっさと部長なんなさいよ。」
「あぁ、頑張る。」
「私が内田くんにこっそり打診しとくから。」
「やめろっ、内田部長にならマジですぐ麗華さんの司令届きそうで逆に怖いわっ、」
ふふふっと笑い合う。
こんな時間、以前の俺達にあったっけ・・・?
麗華さんが眩しすぎて正直、もう目線は合わせらんなかった。
そろそろ、Aのとこ行かないとあいつ帰っちゃってるかも。
急に現実に引き戻されそうになった時
遠くの方で「伊藤っ、」って叫び声が聞こえた。
えっ?て麗華さんもそっちの方向に振り向いてる。
「崎本くん?・・・伊藤さん、」
「あいつっ・・・」
なに逃げるように走ってんの?
俺達見て、誤解、した?
「宏光、行ってあげて。」
「あ、あぁ、行くよ。」
「じゃあね、」
ニコッと笑う麗華さんの、最後の顔。
そんな風に笑えるって事はきっと今の麗華さんに
俺達二人の事で後ろめたさは一切ないって事か。
確かになんもなかった。
勝手に昔の恋を思い出して現実になかなか戻れないのは俺だけ?
ほんとに、これで麗華さんとはお別れだ。
俺はなんとか笑顔を作って軽く手を上げた。
あえて感傷的にならずにあっさりと別れる方が今の俺達には合ってる気がして。
さよなら、麗華さん。
それから後ろを振り返ることなく
Aと崎本部長が走ってった方を追い掛けたんだ。
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haru070917(プロフ) - ありがとうございます。でも北山夫婦のこれからも知りたいかなまた書いて下さい (2020年1月20日 21時) (レス) id: 6044a23124 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - あやかさん» 本編読み終えて下さったんですね!長い時間お疲れ様でした^^;ありがたいです。続編というか完全に桐谷部長のお話になるのでまた、趣向が変わるかもです。が良ければお付き合い下さいーっ♪ (2019年12月21日 21時) (レス) id: 476aea9d9a (このIDを非表示/違反報告)
あやか(プロフ) - 完結お疲れ様でした!遅ればせながら、本編を読み終え、自分の気持ちの中でとても上がっている作品なので、また続編を書いて頂けるなんて、とても嬉しいです(^^)楽しみにしています! (2019年12月21日 18時) (レス) id: d1d73bb006 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - りーちゃんさん» 素敵と言ってもらえてほっとしました。読み応えあるものを、と思っていたので嬉しいです(T_T)こちらこそ、ずっとお付き合い下さってありがとうございました!!(^^) (2019年12月21日 13時) (レス) id: 476aea9d9a (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - nanacoさん» スッキリできてたー?いつもラストは難しいなって思うよ^^;nanacoちゃんもずっと読んでくれてありがとー!スピンオフもよろしくね♪ (2019年12月21日 13時) (レス) id: 476aea9d9a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Haru | 作成日時:2019年11月23日 20時