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「デート?」




み、見つかってしまった。
二階堂くんと、映画に行く日。
お兄ちゃんと顔を合わせずにとっとと出て行こうと思ったのにやっぱりそうはいかなかった。




「デートじゃないよ。」




うん。よくわからないけど私と二階堂くんはカップルじゃないから。




「二階堂と会うんじゃねーの?」


「そ、そうだけど・・・」


「なんかあったら呼べよ?」



呼ばないよ。


って。




なんとなく言えなくてうん、と薄く返事をして家を出た。




変なの。
いつもみたいにガミガミ言わないし普通に送り出される事がおかしすぎる。



二階堂くんならいいって、言ってくれたんだもんね。



こんなに物分りのいいお兄ちゃんが初めてで
ドヤされないのもなんだか肩透かし・・・って、思ってしまう自分に首をブンブンと横に振る。


これが普通よねっ。
ようやく普通に男の人と会う事ができる・・・っ。





・・・・って。




これが彼氏とのデートだったらなお良かったのにな。



二階堂くんのほんとの気持ち、知りたい。
カナにも早く聞きなよって呆れられるけど




・・・聞けないよぉ。






「北山、お待たせー。」




あぁ、今日も安定に笑顔眩しいです。


この笑顔の裏にいったい、なにがあるのかなんて知りたくない。



この時間は二階堂くんに片想いしてる女として
楽しもう。邪念は捨てよう。



そう決めて二階堂くんに精一杯微笑み返した。









映画館に入って
二階堂くんが見たいという洋画を見る。


アクションとか好きそうなイメージだったのに 普通に恋愛もので楽しみに席に座る。



二人で選んだキャラメルポップコーンを挟んで
二階堂くんは終始嬉しそうで、私も楽しい。



始まると、見入ってしまってすっかり二階堂くんが隣りにいることなんて忘れてた。



いよいよクライマックス



って時




画面に釘付けになってる私の手が温かくなった。




・・・・動けないんですけど。



そして、もう映画なんて頭に入ってこないんですけど。



固まったまんま視線だけをその手に移すと
膝の上の左手を包み込むように二階堂くんの大きな手が覆われていて


それはゆっくりと私の手のひらを広げた後
指先を絡められて・・・






ここが暗がりで良かった。




恥ずかしいのと嬉しいのと
二階堂くんに触れられてドキドキと心臓が音を立てて・・・



でも片隅で、やっぱりそれは切なかった。





55→←53 二階堂side



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設定タグ:北山宏光 , 二階堂高嗣 , Kis-My-Ft2   
作品ジャンル:恋愛
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Haru(プロフ) - さっこさん» ありがたいですー(T_T)伝わってるかな?わかりにくいかな?って本当に心配になるもので(--;)え。遠慮なくコメント頂ければ嬉しいです♪さぁ、これから第3章、お楽しみに!むふふ。 (2020年3月14日 15時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
さっこ(プロフ) - 私はこのお話大好きですよ!って、改めて言わなくても知ってますよね(笑)私ばっかりコメント連続してて、さすがに他の方が書くまで控えようと思ったんですが、意思が弱すぎました…。お兄ちゃんの自覚と、周りの気付きによって変わっていく事に期待してます! (2020年3月13日 22時) (レス) id: 6eb9e2cf38 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - さっこさん» いえいえー、毎回ありがとうございます!!さっこさんの願望。。。言いたいけど内緒にしときます!(笑)最後までお付き合いくださいー♪ (2020年3月6日 18時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
さっこ(プロフ) - 何か毎回コメントしつこくてすいません…( ; ; )終わりまでストーリーが見えた?うわぁぁ、めちゃくちゃ気になります!早く書きたくて仕方ないなんて、読み手としては楽しみで嬉しい限りです!…あれ?何となく私の願望は叶わないような気がしてきたんですけど(笑) (2020年3月6日 12時) (レス) id: 6eb9e2cf38 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - さっこさん» それがですね、一気に終わりまでストーリーが見えて早く書きたくて仕方なくなりました(笑)大きな流れは考えて書き始めるんですがどうしても途中ふらふらしてしまって(--;)でももう決まりましたので迷いなく書き進めたいと思います!妹ちゃんの行く末を見届けて下さい! (2020年3月6日 12時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Haru | 作成日時:2019年10月20日 11時

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