13 北山side ページ13
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「でもさ、めちゃくちゃ好きなのよ。いくら相手にされてなくても。そんな女の子をずっと見てきた俺の友達、どう思ったと思う?」
「バカな奴、でしょ。わかるよ。それくらい。」
「違うよ。自分が幸せにしてやれねーかなって思うようになったって。」
「・・・物好きがいるもんだね。ボランティア?」
「ほんと、そう思うよ。でもそいつ結婚しようと思ってた彼女と別れてまで、その女の子が気になってしょうがないんだからさ。」
言うなり上原は涙目のでっかい瞳で
俺の顔を凝視してきた。
「嘘でしょ?」
「嘘じゃねーよ。」
「北山・・・?アキちゃんと?」
「思い上がんなって。友達の話しだって言ったじゃん?」
「だ、だよね。なんか聞いてたら北山なのかなって思ってしまった。そんな訳ないよね。」
「・・・そんなわけ、ないと思う?」
やっぱりすぐ俺の事だと思うよな。
でも予想通り上原は俺がこうやって仕掛けてもなんの動揺もしない。
「北山?マジで言ってる?」
「もうちょい遊べよ、俺、今だいぶ遠回しに口説いてんだからさ。」
すぐに結論を出したがるのはこいつのいい所であり悪い所だ。
「北山、やめてよ。北山から口説かれるとか違和感しかないんだけど。」
ほら。
もうこの時点で俺の事、早速断る気満々。
わりーとこ出てるぞ。
だからとりあえずこの話は保留。
「で?そっちは?何があったかそろそろ話せって。」
「・・・・・・でも、」
「俺の気持ちとか今どーだっていいだろ?とりあえずおまえの気持ち。」
ただでさえいっぱいいっぱいな上原。
急に泣き出しちゃうくらいだから余裕ないはずだ。
「端的に言うと、・・・沢村くん、今女と住んでる。」
「・・・は?」
「地元に帰った時、同窓会で再会した子といい感じになったらしくて。沢村くんはきっとそんなつもりなかったんだろうけど女の方が勘違いして東京まで来ちゃってるの。」
「勘違い、するような事してんだろ?」
「今、そこは特別重要じゃないけどね。」
いや、そんなとこに耐性付けてどうすんだよ。
もっと傷付いていいだろ?
「住んでるって事は付き合ってるって事?」
「わからない。でもっ、聞けないっ。」
また泣き出す上原を思わず抱き寄せてた。
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Haru(プロフ) - にかみつばさん» みっくんの長年の恋がようやく実っての、完結でした。そう言って頂けてありがたいです!また他作品、遊びに来てくださいね!ありがとうございます(^^) (2020年5月25日 14時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
にかみつば(プロフ) - みっくんの恋が報われて嬉しいです。もっともっと読んでいたかったです。 (2020年5月25日 12時) (レス) id: 74d56dba5b (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - りーちゃんさん» ありがとうございますー!みっくんの長年の口説きにようやく落とされまして無事完結致しました(笑)そうですよね、私ラブラブがなかなか書けなくてすぐ終わりにしてしまう悪い癖が(笑)他作品もよろしくお願いいたします♪ (2020年2月25日 16時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - さっこさん» さっこさんもいつもコメントありがとうございます!番外編。。ちょっと今は考えられないですがそう言って頂けるのは幸せです。また読み直して下さるとは。。ありがたいですーっ、他作品も頑張ります♪ (2020年2月25日 16時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - みちこさん» ありがとうございます!女は愛される方が幸せ。。まさにこの物語がそうですよね。それが北山さんなら。。言う事ないのですが(笑) (2020年2月25日 16時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Haru | 作成日時:2019年9月29日 8時