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だから私はここぞとばかりに沢村くんの惚気を聞いてもらうんだ。
「かわいいのっ。とりあえず。」
「かわいくねーだろ、おっさんだろ?」
「北山より一つ下だよ?おっさんじゃないっ。」
「俺は特別若いの。知らない?俺、まだコンビニで酒買う時年齢確認されんの。」
サイズ感じゃないの、それ、なんて思うけど
こう、まじまじと、北山を見ると確かに女の子みたいな顔かも。
「でもっ、沢村くんはかわいいんだよぉーっ、」
北山はただ、顔がかわいいだけ。
沢村くんは全てがかわいいの。
「いい加減おまえさ、ちょっとは前進したら?彼女にしてくんなきゃ嫌ってごねてみるとかさー。」
「・・・そんなの出来たらとっくにしてるよ。」
「押しも必要な時あんじゃない?」
「嫌われたくないもん。」
「そんな事言うならもう会いたくないなー」なんて
真顔で言いそうな沢村くんの顔を想像してゾッとする。
「なぁ?おまえもう31だぞ?結婚とかさ?どうすんだよ、沢村に囚われてたらあっちゅう間におばあちゃんになるんじゃね?」
「北山っ、いいとこ付くね!悪いけどね、私は沢村くんと一緒におじいちゃんとおばあちゃんになれたら本望だよっ。」
「・・・・・・おまえ、マジで重症。」
これ以上は何も言う気が失せたらしく
天を仰いでからはぁ、と、ため息をつかれた。
沢村くんと会いだして
どれだけ北山のため息を聞いてきたんだろな。
「・・・な。こんな事言いたかないけど。」
いつも聞きたかない事ばっかり遠慮なく言われてる気もするけど、今の北山は柄にもなく言葉を躊躇ってる。
「なによ?言ってよ。」
「沢村さ、・・・おまえの他にも遊んでる女、いんじゃないかなって。」
「・・・・いるかもしんないね。」
もはや驚きはしない。
そんな予感はしてたから。
でも、それが沢村くんとほとんど接点のない北山に勘づかれる程わかりやすいのか、と思うとそれは落ち込む。
「おまえ、・・・それわかってても平気なのかよ?」
「平気だよ。だって好きだから。」
それに沢村くんはいつかは私と・・・・・・・・・、
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Haru(プロフ) - にかみつばさん» みっくんの長年の恋がようやく実っての、完結でした。そう言って頂けてありがたいです!また他作品、遊びに来てくださいね!ありがとうございます(^^) (2020年5月25日 14時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
にかみつば(プロフ) - みっくんの恋が報われて嬉しいです。もっともっと読んでいたかったです。 (2020年5月25日 12時) (レス) id: 74d56dba5b (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - りーちゃんさん» ありがとうございますー!みっくんの長年の口説きにようやく落とされまして無事完結致しました(笑)そうですよね、私ラブラブがなかなか書けなくてすぐ終わりにしてしまう悪い癖が(笑)他作品もよろしくお願いいたします♪ (2020年2月25日 16時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - さっこさん» さっこさんもいつもコメントありがとうございます!番外編。。ちょっと今は考えられないですがそう言って頂けるのは幸せです。また読み直して下さるとは。。ありがたいですーっ、他作品も頑張ります♪ (2020年2月25日 16時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - みちこさん» ありがとうございます!女は愛される方が幸せ。。まさにこの物語がそうですよね。それが北山さんなら。。言う事ないのですが(笑) (2020年2月25日 16時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Haru | 作成日時:2019年9月29日 8時