You love me？

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何やら騒がしい音がして目を覚ますと
隣にAがいなくてキッチンにいるようだ。



･･･そういや、美味い朝飯食わせて、とかほざいたな俺。



任せて！なんて嬉しそうに言ってたからちょっと期待してしまう。



けど、うちなんか食材あったっけ？



考えながら起き上がってキッチンに向かうと
フライパンを両手に身動きしないAの後ろ姿。





フライパンを覗き込むと明らかに失敗したであろう目玉焼きが無残な姿になってた。



だからスクランブルエッグー？って一応、フォローな。
そしたらなるほど！みたいな顔をして箸で混ぜだしたから思わず笑いそうになるのを堪えた。



かわいい。
こんな卵料理一つ出来ないとか。
マジでかわいいじゃねーか！
んでもって、食パン焦がすとか、マジか！
これからは俺が何でもやってやるよって気になんじゃねーか！




･･･あれ？俺の理想形、なんか変わってきてない？




まあ、良しとしよう。




そもそも女優さんだ。
料理なんかして手を怪我でもしたら大変だしな。



あー、一人の女の子とは言え
頭ではずっと女優である稲掛Aがチラついて
彼女に求める物もこれから変わってくんだろなって実感した朝。







まあ、いいだろ。
Aは俺が好きで
俺はそんなAが好き。



それだけで、充分だ。



･･･今の所は。







『俺の好きな人。』



Fin

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