118 ページ23
・
「だーかーらーっ!なんでガヤさんがいんの?」
何度も何度も言いたかないけどさぁって。
もはやこれはネタよね。
藤ヶ谷と顔を見合わせてクスッと笑うとまた更に不貞腐れてるタカシ。
「定期的におまえらの事見とかないと心配なんだよ、元カレとしては。」
「いちいち元カレ面すんじゃねーよっ、もう今Aさんは今彼に夢中なんだからいい加減オレらの邪魔すんなって。」
「夢中なら元カレが邪魔したって余裕かましてりゃいいだろ?」
「な、元カノ、」って私に微笑みかけてビールを飲んでる藤ヶ谷に若干タカシが可哀想になりながらもちょっと笑っちゃう。
北山が異動になって二ヶ月が経った。
春に異動してきた私も、今はすっかり本社に慣れてもうすぐ冬本番だ。
タカシにも相変わらず大事にして貰ってる。
⋯たまに見せる私を見つめるタカシの蕩けるような視線にまだ罪悪感があるのは気にしないようにしてる。
結局、なんだか北山がいないと寂しいな、って誰にも言えない想いを抱えながら、こんな日常を当たり前に過ごすようになってる。
タカシがトイレに席を立った時藤ヶ谷が突然
「北山の上司、崎本部長だな。」
なんて言い出して急に胸が痛くなる。
「⋯うん。」
「なんの因果だろな」
⋯北山が異動した時から思ってた。
崎本部長がA支社に異動になるから
事情を知る上層部が私を本社に移したのは何となく察した。
でも、北山が崎本部長の部下になったのは偶然な訳で⋯
藤ヶ谷の言葉に静かに頷くしかない。
「⋯崎本さんが会いたいって言ってるらしい、Aと。」
・・・え?
「⋯たいすけ?」
な⋯に?
私、何か聞き間違えた?
「北山から連絡あって。Aにその気があるなら場を設けるからって。」
「⋯なん、で?」
声が震えて、藤ヶ谷に手を取られた時に手も震えてる事に気づく。
「⋯謝りたいんだそうだ。あの時、思っても無いこと言ったって。」
「⋯おもってもないこと?」
その時タカシが戻ってきてすごい形相で握られてる私の手を見てる気がしたけど、何も考えられなかった。
・
960人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Haru(プロフ) - ぴのさん» わざわざこちらにも!ありがとうございます!ほんと、ぴのさんのコメがずっと引っかかっててお陰様で物語のエンドが見えてきました(^^)ガヤさんの気持ちなんて考えもしてなかったので(笑)こちらこそ、ありがとうございます! (2018年11月20日 10時) (レス) id: 476aea9d9a (このIDを非表示/違反報告)
ぴの(プロフ) - ありがとうございますm(__)m 私の妄想で…ガヤさん、嫉妬させていただき…なんだか、私も作品に参加できた気持ちで、嬉しいです。毎日 更新が楽しみです。 (2018年11月19日 19時) (レス) id: 084bdea948 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - ぴのさん» ガヤさん、来ましたよぉー!(笑)ガヤさん、今後四角関係参入できるか!?まだわからないですがそちらもハラハラしながら続き見ていただければと思います♪ぴのさんを思い浮かべながらガヤさん嫉妬させてみました(笑) (2018年11月16日 17時) (レス) id: 476aea9d9a (このIDを非表示/違反報告)
ぴの(プロフ) - きたきた〜ガヤさんの、ほどよい嫉妬(>_<) タカシの存在の大きさも、ハラハラです!でも…やっぱり北山君なんですよね。弱気な北山くんに、どう向き合うのか楽しみです。 (2018年11月15日 16時) (レス) id: 084bdea948 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - kanonさん» 断腸の思いですよ、タカシぃ(TT)タカシが報われるようにしたいんですがまだノープランです(いまだに笑)続きすみません^^;今アップしましたのでまた読んで下さいね♪いつもお忙しい中コメントありがとうございます(^^) (2018年11月15日 14時) (レス) id: 476aea9d9a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:Haru | 作成日時:2018年10月1日 13時