北山さんに恋する彼女達 ☆after story☆ 【完結】

※ ページ29

「じゃあ、今から聞くこと正直に答えて貰ってもいい？」


勇気いるけど
ほんとに気になってたから
この機会に聞いとかないともう聞けない気がした。


「なに？」


「･･･菅野さんとは特別な仲だった事あるの？」


どうしても私にとっては菅野さんは強敵で。
もしかして、私と並行して体の関係持ってるのかもってすら考えてた事あるくらい。


「ははっ。それ皆言うやつ。なんでだろな？なんも無いよ。」


「･･･ほんとに？」


「･･･おー。」


なにそれ？最後ちょっと歯切れ悪いっ。


菅野さんとは何かがあったのはあったんだ。


体の関係では無さそうだからひとまずスルーしてあげる。


「･･･じゃあ鈴木さんとは？」


途端目が見開いて私の顔見てる。
見開いたまんまの目で、なんもねーよ、って。


「･･･菅野さんの事否定するより動揺してない？」


ダメだ。絶対なんかあるっ。
嫌だな･･･せっかく彼女になったのに
心配事だらけだよ。


「いや、リンの名前出てくる事自体にびっくりしただけ。」


「･･･隠し事とか嫌だよ？」


言いたい事言い合ったとしても
隠し事されたら元も子もない。


「･･･いや、なんもない。いや、あったとすればおまえのせーだな。」


「なにそれ？」


あー、って項垂れてる。


訊ねたのは私だけどもはや聞くのが怖い。


「･･･おまえすげーな。オレとリンになんかあったって思うんだ？」


「何となくだよ。鈴木さんが北山くんの事好きなのは皆わかってるし。」


「･･･だからってオレがあんな小娘に手出すとか思う？」


「出しちゃったから今そんな焦って動揺してんでしょ？」


もう！バカ！


そしたらガバって起き上がって気まずそうにしてる。


「社内の子だしいつか違う誰かから聞くくらいならオレから言っとく。」


なによ？偉そうっ。
最初から北山くんに聞いてるわよっ。


「前、１課の飲み会の後Aがオレとリンをタクシーに乗せたろ？あん時だよ。」


「･･･まさかほんとにしちゃったの？」


あの時はそうなればいいなって思って２人をタクシーに乗せた。鈴木さんとくっつけば私も諦められるかな、なんて思ったんだよ。


それが今となっては激しく後悔だわ･･･、


「キスだけだよ、したのは。」


「･･･キスしたんだ･･･。」


今私としてたみたいなキス？
チュッチュッてしちゃったの？


それとも深いキス･･･？





どんなキスな訳？！？！

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