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「よし、じゃあ軽く掃除して集合!お疲れッした!!」
「「「ッした!!!」」」
烏野高校へ戻った男子バレー部は、青葉城西高校との試合についての少しの反省と共に軽い練習を済ませ、武田先生への挨拶をした
今日一番気を張っていた日向は、モップをかけながら既に船を漕いでいる
そんな日向を、縁下さんがそわそわしながら見守っていた
「ああもう、日向は先ダウンしてな」
私はそんな日向からモップを受け取り、クールダウンを促す
「ありがと・・・」
そう言ってうつらうつらしながら、日向は自身の鞄の元へ向かった
「すみません、縁下さんもダウンどうぞ。あとはやっておくので」
「あ、ああ。ありがとう」
少し困ったような顔をして、縁下さんも鞄を取りに向かう
私も早く掃除を終わらせようと、急いでモップをかけ、用具室へ向かう
丁度、月島と山口もモップを持って戻ってきていた
「ありがと。2人も疲れただろうし、先戻んな。後はやっておくから」
「じゃ、よろしく」
「えっ、いや、俺も手伝うよ」
そういう山口とは裏腹に、月島はモップを立てかけて先に戻っていった
「ありがと、山口。じゃあ、お願いしようかな」
おろおろと私と月島を交互に見る山口に頼み、ゴミを払ったモップを戻してもらい、私は落ちたゴミをちりとりで拾って捨てる
「あれ、なんだこれ・・・このモップ、危ないから捨てちゃってもいいですか?」
3人分のモップを戻していた山口が、両手に折れたモップを持って、そばに居た菅原さんに尋ねた
「ん?あっ、いいんだ、それは!」
少し慌てた表情で、血相を変えて、菅原さんが山口からモップを受け取る
「いいんだ、直せばまた、使えるだろ・・・」
まるで自分に言い聞かせるように言う菅原さんの表情は暗く、どこか罪悪感や後悔が感じられた
そんな菅原さんを、山口は不思議そうに見つめる
「山口、ありがと。後やっとくから、ダウンしな」
「あ、うん。ありがとう」
助け舟のつもりは無いが、そう促すと山口は頷いて先に戻り、菅原さんは少し落ち着いた様子で息を吐いた
「ありがとう、桧山」
「いえ、私は何も。後は片付けておくので菅原さんもダウンどうぞ。これは戻しておきますね」
「・・・ありがとう」
同じように促すと、また困ったように微笑んで、菅原さんも用具質を出ていった
私は、受け取った折れたモップを、用具箱の横に置いた
「・・・なんだろ、これ」
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碧(プロフ) - 睡蓮。さん» コメントありがとうございます!そしてご指摘頂いた誤字は訂正しました。ありがとうございます! (2021年6月16日 16時) (レス) id: 41f6dfb226 (このIDを非表示/違反報告)
睡蓮。(プロフ) - めっちゃおもろいです!続き気になります!失礼ですが、#21の月島のセリフで、身長が慎重になっていると思われます!間違っていたらすみません!! (2021年6月16日 12時) (レス) id: ccbe99882f (このIDを非表示/違反報告)
なっつ - とってもおもしろいです!!更新楽しみにしてます、、!!! (2020年6月3日 21時) (レス) id: a6681d3b33 (このIDを非表示/違反報告)
オオムラサキ - 夢主ちゃんのことがすごい気になります!!更新楽しみにしています。 (2017年2月22日 8時) (レス) id: 9910ac75da (このIDを非表示/違反報告)
ましまろ - この作品マジで面白いです!更新頑張ってください!応援してます! (2016年12月30日 19時) (レス) id: 0a11ec4996 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:碧 | 作成日時:2014年11月9日 2時