12.『寒いと呟いた時の彼ら』【F.P】&【麻天狼】ver ページ12
▼設定詳細は前話に記載。
【F.P】ver
飴村乱数
「しょーがないなぁ、僕が特別にあっためてあげる!おいで」
彼はオネーサンが寒いと言えば抱き締めるし、寂しいと言えばすぐに向かう、そんな彼の事を一番見てきた。だから、彼からの"特別"に少しの不安を感じて動けずにいれば溜息が。瞬間、強く腕を引かれて彼の腕の中に。頭上から聞こえた今や聞き慣れた低い声は少し拗ねて聞こえた。
夢野幻太郎
「おや、奇遇ですね。実は小生も少し肌寒いと思っていたのですよ、なので暖めてもらえます?」
いつ原稿を書き終えたのか、手に持ったお盆の上に乗った湯呑みからは温かな湯気が立っていた。クスクスと笑う彼が机にお盆を置くと、その場に座って横の座布団を叩く。素直に横に座れば自身の羽織りを肩に掛けて寄り添った。
有栖川帝統
「んじゃあ暖房上げっか?それとも、もっと違う事するか」
テレビを見る彼の背中を見ながら呟いた言葉は、しっかり聞こえていたようで。こちらを振り向き暖房のリモコンに手を伸ばす。しかし、不意に笑いを零したと思えば、すっと手を彼女の頬に当ててニヤリと微笑む。その手が下がり、襟から見える鎖骨を撫でた瞬間、彼女の拳骨が振り下ろされた。
【麻天狼】ver
神宮寺寂雷
「体調が悪い訳では無さそうだね。おいで、抱き締めてあげよう」
寒いと言う声を聞くと、引き出しにしまってあった体温計を持って彼女の横に座り、前髪を避けて掌を当てる。だが、掌に感じられる熱はいつもと変わらぬ温もりで。ふっと微笑むと机に体温計を置き、柔らかく小さな身体を守るように包み込んだ。
伊奘冉一二三
「ちょっと待ってて!俺っち特性ジンジャーホットドリンク作ってあげんよ!」
キッチンで明日の朝食の下準備をしていた筈の彼が、チラッと顔だけ覗かせて優しく笑いかける。酷く幸せそうに笑い掛けるので、抱えていた様々な物が溢れて零れた涙。そんな彼女に何も言わず、隣で寄り添ってくれる優しい彼の暖かさに寒さなんて忘れるだろう。
観音坂独歩
「…ん、来いよ。あんま俺の体温、高くないかもだけど」
疲れ切った彼はソファーではなく床に座り、虚空を見つめてぼんやりとしていた。そんな仄暗い空間に呟かれた彼女の言葉に、ぴくりと反応した彼がゆっくりと振り向き濃い隈を作った瞳がじっと見つめる。ゆらりと広げられた腕の中に飛び込めば、ふわりと香る彼の匂いと温もりに安堵が漏れた。
綾海さん、リクエストありがとうございました。
『※重要なお知らせ※』→←11.『寒いと呟いた時の彼ら』【B.B】&【M.T.C】ver
545人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ヒプノシスマイク」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
はるぴす(プロフ) - 私も飼っている猫が具合悪い時にとても心配でしたのでお気持ち察します。猫ちゃんの看病、無理のないほどに頑張ってくださいね。 (2019年6月3日 20時) (レス) id: 33a3e8dbe2 (このIDを非表示/違反報告)
曼珠沙華 - 猫ちゃんの看病頑張って下さい。 (2019年4月17日 22時) (レス) id: efdd7a4b53 (このIDを非表示/違反報告)
ノ(プロフ) - いつも拝見させていただいています。猫さんのご病気が完治することを祈ってます。 (2019年4月16日 23時) (レス) id: ac3347765c (このIDを非表示/違反報告)
五月雨 /(プロフ) - 続編スタート 、おめでとうございます !! タイトル見てもしかして 、と思えば予想通りで驚きと共に嬉しさが込み上げてました 。更新頑張って下さい !! (2019年4月6日 1時) (レス) id: 49075ec576 (このIDを非表示/違反報告)
如月 - リクエストを受け付けてくれてありがとうございます! とても感動しました! (2019年4月5日 23時) (レス) id: 330d4f149f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:けしん | 作成日時:2019年3月27日 5時