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観客が増え、盛り上がり始めたスタジアム。もうじき試合が始まるだろう。
「すごい、こんなにたくさんの観客ッス……きッ緊張してきたッス……！」
「リラックスさせてやるよ！」
未だに緊張している壁山は、同学年の宍戸に擽られていた。その様子を大神と風丸は並んで微笑ましそうに眺める。
「あいつまだ緊張してるぞ……ははッ、全く何やってんだ。」
『1年生らしくていいじゃないか、可愛いものだ。』
その時、壁山が擽られた反動でボールを高く蹴った。人間の能力は計り知れないらしく、大きなスタジアムである筈なのだが、天井にボールが届いた様で鈍い音が響く。
その鈍い音と共に、微かに妙な金属音が大神の耳に届いた。
『この音……ッ2人共！』
大神は急いで駆け寄り、宍戸の腕を手前に引いて、前方に壁山を押した。ボールを手に取った時、大神は宍戸が元々居た位置に立っている。
「ギャアアアアアァアッッッ！！」
宍戸の叫びに、全員がセンターサークル付近に注目した。そこには、倒れ込んで大神を見る宍戸と壁山、大神の周りにはフィールドに刺さったボルト。
『ッ……！』
「すみません大神さんッもうイタズラしません……！！」
「何があった！！」
宍戸は泣きながら大神に頭を下げている。円堂が駆け寄り、染岡はボルトを拾って円堂に渡した。
「ボルト……？」
「落ちてきたのか……ッたく、危ねぇな。大神たちに当たってたらどうすんだよ、帝国はちゃんと整備してんのか？」
円堂は暫くボルトを見つめて考え込む。暫くしてボルトから目を離し、大神に手を差し伸べた。
「大丈夫か、大神？」
『僕は問題ない……宍戸くんと壁山くんは怪我していないかい？』
大神の問いに、2人は何度も頷いた。安堵した様に息をつき、円堂の手を借りて立ち上がる。上を見つめ、眉間に皺を寄せた。
「……俺、ちょっと行ってくる！」
円堂はボルトを数本持ち、フィールドから走り去った。大神はその背を見つめ、ぐっと手に力を込める。
『……帝国学園が整備を怠る筈が無い。設備だって、隈無くチェックが入っている筈で……』
しかし、ボールが当たったくらいで外れたボルト。
そして、ボルトが落ちてきたのは雷門側のセンターサークル付近。
『……最悪な想像をしてしまう。
……頼む、何も起こらないでくれ。』
祈るように呟いた声は、スタジアムの空間へ消えた。
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鷹羽(プロフ) - 雪華さん» 詳しく知っているアニメはあまり多くないのですが、上げるとするなら、このイナイレであったり、ジャンプコミックスのアニメ化した作品あたりを知っています。 (2021年3月6日 16時) (
レス) id: 338e0ddf16 (このIDを非表示/違反報告)
雪華 - 知ってるアニメは何ですか？ (2021年3月6日 13時) (レス) id: 1286db9797 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鷹羽 | 作成日時：2021年2月26日 12時
