【忍たま】柑橘狂はトリップしても無敵Part2

61話:食堂の手伝いは ページ17

「私がここに来たのはね、食堂の手伝いについてなのよ」

もうお昼だしね、とシナ先生が言う。


ああ、そういやそれもあったな。
でも孫兵くんがいるし…

そう考えていると、シナ先生はそれを察したかの様に私に微笑んだ。

「今日は孫兵くんの看病があるし、食堂の手伝いはいいわ。
私から話を通しておくから」

「えっでも、それは悪いですよ」

誰か代わりに孫兵くんの看病をして下さるのであれば…

そう言おうと口を開いたが、シナ先生はその言葉を止め、優しい目で孫兵くんを見ながら言った。


「残念ながら空きの先生はいないし、今看病出来るのは貴女だけなのよ。

それにね、話を聞く限り、孫兵くんが起きて真っ先に会うべきは貴女だと思うの。

孫兵くんは今とても弱っているし、貴女にはそれを支えてほしい。

だから、今日どころか数日間、孫兵くんの看病を優先してほしいなって」

だめかしら？


少し申し訳無さそうに言ってくるシナ先生に負けて、わかりました、と小さく返事をした。



「ところで、その服は洗って破けた箇所を縫えばいいけど、今は着替えなくちゃだめね。

だけど孫兵くんがいるから男袴の着付けはできないし、部屋で寝巻きに着替えてきなさい。

孫兵くんは私が見てるから」


じゃあお言葉に甘えて…と急いで部屋に戻り、素早く白装束に着替えて医務室に戻った。

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