祝福と落胆 ページ45
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「司、そろそろ」
「司はこのままでも構いませんよ？」
「周りが気にするから」
校門が近づくと、名残惜しくはあるが手を離す。
司としては、最近できた可愛い彼女を自慢したくてたまらないのだが。
2人で教室に入ると、朝の挨拶もすっ飛ばして桃李が視界に飛び込んできた。
何やら焦っている様子だ。
「ねぇっ、どういうこと！？」
「どういうこと、とは？」
「2人で手繋いで登校なんてしちゃって！！」
予想外のことを突かれて、司もAも、ほぼ同じタイミングで頬を染める。
今朝は知り合いには会っていないと思ったのだが、どこで見られたのだろう。
「ボク、車から見たんだからね！朝からイチャイチャしてるところ！」
決定的な場面を見られてしまっては否定することもできず、黙り込むしかない2人。
桃李が騒ぐので、クラスメイトも集まってきて騒ぎを取り囲む。
「2人とも、いつの間にそんなに仲良くなったんでござるか！？」
「Aさんはともかく、司くんのほうは結構わかりやすかったと思うけどね〜？」
「はい！Aとお話ししてる時のつかちゃんの『色』はいつも嬉しそうな〜？」
忍はビッグニュースに目を丸くしているが、ゆうたと宙は何となく察しがついていたようだった。
そこまで隠しきれていなかったことは反省点だが、今となってはバレやすかろうが司には関係ない。
「へ〜司、Aのことが好きだったんだ。それでっ？Aが仕方なく相手してあげてるの？」
桃李がおちょくるような目で笑う。
司はため息をつくと、桃李に見せつけるようにAの手を取った。
「失礼ですね。僭越ながら、司はAさんとお付き合いさせていただいてますので♪」
案外サラッと司が認めると、桃李は「え〜！？」と悲鳴に近い声を発した。
そして信じられないという表情で2人を交互に見ると、深刻な様子でAに尋ねた。
「司の妄想とかじゃないの？Aもこいつのことが好きなの？」
Aがこくこく頷くと、司は得意げに微笑み、桃李はひどく落ち込んだ。
「よりによって司かぁ、複雑…………」
「大人しく認めてください♪」
「司ちゃんもAもすごいんだぜ！おめでとうなんだぜ！」
素直に祝福する光とは対照的に、桃李はしばらくゲンナリとしていた。
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トド(プロフ) - にんじんさん» そんなに楽しみにして頂いてたとは！！嬉しいお言葉ありがとうございますー！！今後の励みになります！ (10月2日 19時) (
レス) id: a788b41716 (このIDを非表示/違反報告)
にんじん(プロフ) - 素敵な作品をありがとうございました！毎回の更新楽しみにしてて朝に読んでテンション上げて行くのが日課になってました！！ありがとうございました🙏 続編も楽しみにしてます！ (10月2日 18時) (レス) @page47 id: 96c9f21394 (このIDを非表示/違反報告)
傘(プロフ) - ありがとうございます！！本当に嬉しいです😭 (8月23日 22時) (レス) id: 6ab8a556b3 (このIDを非表示/違反報告)
あ(プロフ) - とても面白いので更新楽しみにしてます！ (8月23日 22時) (レス) id: 44f6912c5a (このIDを非表示/違反報告)
傘(プロフ) - ^^さん» そうですね。評価ばかりどっと増えたので、同じ方が入れてるのだと思います。 (8月18日 22時) (レス) id: 6ab8a556b3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：トド | 作成日時：2023年8月18日 19時
