初めての感情 ページ40
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Aに手を引かれるままについて行くと、たどり着いたのは小さな公園だった。
2人以外に人の姿はなく、静まり返っている。
話をするには絶好の機会だと思っていると、Aが「あっ」と声を上げる。
「手、引っぱってごめんね」
Aはすぐに手を離そうとしたが、その反対に司は握る力を強めた。
「このままでいいので、聞いていただけますか？」
司が手を離さないことは予想外だったのか、Aは目を大きくして驚いた後、恥ずかしそうに目を逸らした。
Aでも頬を染めて照れることがあるのか。ここに来て新しい発見だ。
その原因が自分であることに、司はとても満たされるような心地がした。
もうここまで来てしまったら、上手くいこうが振られようがどっちだって受け入れられる。
自分がどれほどAを愛おしく思っているか、それだけを伝えられれば他に望むことはない。
そう思ったら、あれほどつっかかって言えなかった言葉が、不思議とひとりでに出てきた。
「好きです」
「うん、ありがと……？」
「だから、そのような軽い気持ちではなくてですね！」
Aは司と目を合わせずにそっぽを向いてしまう。
面と向かって告白しているというのに、司の恋愛感情に終始気づかないフリをしてやり過ごすつもりだろうか。
当然司が逃がすはずもなく、握っていた手を放すと、Aの両頬を手で包み込んで無理やり目線を合わせた。
キャパオーバーを起こしたかのようにAの目が泳ぐ。
いつもはマイペースなAに司が翻弄されているが、今だけは立場が逆転している。
「女性として愛しているという意味ですよ！
こんな感情は初めてで、私もどうしたら抑えられるのかがわからないんです」
こんな気持ちは今まで知らなかった。
いつどのように発生したのかもはっきりとは覚えていない。
しかしこれが恋だと気づいてから、この感情はとどまることを知らずに、一瞬にして膨れ上がった。
この素直な気持ちをAにぶつけないままでは、司は気が済まなかった。
「好きです。いえ、愛しています。
身勝手な願いですが、このような私をあなたが気持ち悪いと思うのなら、思い切り突き放してください」
でないと、諦めがつきそうになかった。
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トド(プロフ) - にんじんさん» そんなに楽しみにして頂いてたとは！！嬉しいお言葉ありがとうございますー！！今後の励みになります！ (10月2日 19時) (
レス) id: a788b41716 (このIDを非表示/違反報告)
にんじん(プロフ) - 素敵な作品をありがとうございました！毎回の更新楽しみにしてて朝に読んでテンション上げて行くのが日課になってました！！ありがとうございました🙏 続編も楽しみにしてます！ (10月2日 18時) (レス) @page47 id: 96c9f21394 (このIDを非表示/違反報告)
傘(プロフ) - ありがとうございます！！本当に嬉しいです😭 (8月23日 22時) (レス) id: 6ab8a556b3 (このIDを非表示/違反報告)
あ(プロフ) - とても面白いので更新楽しみにしてます！ (8月23日 22時) (レス) id: 44f6912c5a (このIDを非表示/違反報告)
傘(プロフ) - ^^さん» そうですね。評価ばかりどっと増えたので、同じ方が入れてるのだと思います。 (8月18日 22時) (レス) id: 6ab8a556b3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：トド | 作成日時：2023年8月18日 19時
