233話 「ヘイヘイヘーイ!煽るぜいぇーい!!」 ページ40
『……ハッ、だっせ』
「あぁ?」
『だせーって言ってんだよ。警察に潜り込まれて女相手に出し抜かれて、それで警察さんがいたからそいつのせいだって?とりあえずムカつくから警察さん虐めておこうとかクソ雑魚ナメクジにもほどがあんだろ塩でもかけてやろうか?』
「舐めた口叩くんじゃねえよ」
『いやいや、こんなクソアマの戯言にマジになってるお前なんなんだよ。寄ってたかって男が集まって、女一人が抑えるドアも蹴破れずに恥ずかしい事ですねえ。え?そうだろナメクジ共』
ベーっと舌を出して言い捨てれば男どもが口々に暴言を浴びせかかってくる。それに乗っかるように柊さんより一歩前に出た。
そのまま足を肩幅に開いて声を上げる。
『あーあー、テメェらホントに棒ついてるのか怪しいなあ!!あったとしてもポークビッツみたいな小さいのがぶら下がってるんだろうなあ!!女一人も吹っ飛ばせないなんてはっずかしいんだあ!!』
いい感じに目を血走らせて罵詈雑言を浴びせてくる男たち。全部で二丁あるらしい銃も、二つとも俺を向いている。
ギャーギャーと騒がしいなか、リーダー格の男が笑う。余裕ぶっているがひくひくと口端が引き攣っているから頭には来ているのだろう。
「はっ、気が変わった。お前のツラで消してやる。その後全員でまわしてやるよ……泣いて喚いても知らねえ……オイ、動画回してんだろうな!!」
「当然だぜ!」
『ハッ、いい趣味』
もう一歩進み出る。
相手の男が寄ってくる間にもう一歩。
柊さんが背後で息を呑んだ。どうやら、俺が後ろ手で出したサインに気づいてくれたらしい。男に顎を掴まれる。タバコ臭い。脳裏に二人の喫煙者が浮かんだが、あの二人はいい匂いなのにな。顔に煙草の先が近づけられた。
「そのお綺麗な顔に別れを告げな」
『また明日って?』
「クソアマが、精々喚け」
ジュッという音。肉が焼ける匂い。
男どもから歓声が上がる。
『ぐぁああぁっ!!………ぎぃっ!がぁッ』
「へぇ、我慢強いじゃねえか」
『そりゃぁ、どうもッ……じゃ、灰皿使用料な』
俺の顎を掴んでいた手を掴んで引き寄せながら頭突きを食らわせ、怯んだところに蹴りをぶち込んだ。
柊さんが背後で「早くこっちへ!」と叫びながら女の子たちを誘導している。俺のハンドサインは伝わっていたらしい。
『銀!』
「キュイ!!」
待ってましたとでも言うように返事をした銀があっと言う間に木刀に変身する。
蒼龍じゃない当たり、分かってんじゃん。
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レイ(プロフ) - 夢主ちゃんの反応がホントに面白いです。ちょくちょく入ってくる他作品ネタもニヤニヤしながら見ています( ̄▽ ̄)いつまでも待っているので自分のペースで頑張ってください!応援しています。 (2019年6月3日 18時) (レス) id: 9314b0693c (このIDを非表示/違反報告)
作戦隊長(プロフ) - 寝不足ハープさん» ありがとうございます!楽しんでいただけてなによりです☆彡これからもよろしくお願いします。 (2019年5月27日 17時) (レス) id: 9eca42e73b (このIDを非表示/違反報告)
寝不足ハープ(プロフ) - 続編おめでとうございます!毎回楽しく見させてもらってます。更新頑張ってください! (2019年5月27日 2時) (レス) id: 69f8faa1c1 (このIDを非表示/違反報告)
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