46話 ページ2
「ルナ、話がある。」
部活終わり、いつも通り家に帰り、いつも通りご飯を食べて寝る。
そんな日常が少しずつ崩れ始めるのはなんてことは無い、些細なきっかけさえあれば充分だった。
「あのね、修造にもルナにも去年からお父さんが危ないかもしれないって話はしてたでしょう?」
覚悟はしていたはずだった
それでもまだたった14歳の私には何もかもが重すぎて、全部を受け止めることなんて出来なくて。
どうしてもそんなにちゃんと話が聞けるの?
どうしてそんな顔してるの?
どうしてそんな諦めたような顔をしてるの?
「お兄ちゃん?」
「主将を赤司に譲ろうと思う。」
俺は親父に何かあった時にまず間違いなく試合の途中でも抜け出すからって。
そんなのきっと誰でもそうだよね
家族なんだから当たり前じゃないの
「それは一般中学の話であって、帝光では通用しないんだよ。」
「なんで……。」
「うちは、選手を育てる場であって中学生を育てる場じゃないからな。」
「わからないよ。」
「直ぐにわかるようになる。」
あとから知った話、この時既に青峰の才能が開花し始めていたんだって。
男バスの3年生の総意で、いつかはあいつらにスタメンを譲ることになるだろうということで話が進んでいたらしい。
そしてそれは、私も同じだった
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作者名:りぃん | 作成日時:2019年9月23日 0時