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助かった ページ7

今日はお使いのために昼間から街に出た。

甘味の材料の調達だ。

カゴの中を覗き、買い忘れなどが無いかを確認し、店へ戻ろうとすると、後ろから手首を掴まれた

「ねぇちゃん、可愛い顔してんじゃん。俺と1杯どう?」
「そんな顔しないでさぁ、このまま俺達に着いてくればいい。簡単なことでしょ?ほら、行くぞ」

私を見てニヤニヤ笑っている男性2人だった。

『やめてください。昼から酔っ払いですか?こんなことして恥ずかしくないんですか?』
「強気な子も嫌いじゃないよ?それに酔っ払ってなんかいないし。お酒も飲んでない」
『尚更恥ずかしい人じゃないの。クズ男!』
「はぁ?お前立場分かってんの?」

勢い任せにクズ男と言ってしまい、怒りを買ってしまったらしい。
抵抗しても男の力には叶わない

『離してください!触らないでください!気持ち悪い!』

グイグイと引っ張られる手が少し痛くなってきた。

『誰か...!!』

助けを求めても周りの人はしらんぷり。
そうだよね、巻き込まれたくないもんね
自分でどうにかしなきゃとジタバタしても時間稼ぎ程度にしかならない。
あきらめる その選択肢が見え隠れした時、男の手を誰かが掴んだ

「その子は嫌がっているだろう!やめないか!」

聞きなれた声に恐る恐る顔を上げてみると、
見たことの無いくらいに怒った表情で男達を睨みつけている煉獄さんの姿があった。

「お前はこの女のなんなんだ!」

「俺はただのこの子を好いている男だ」

あの時の"好きだ"に偽りがない事に安心し、嬉しく思った。

「はぁ?一方通行じゃねぇかよ。そんなんでよく自信満々に言えるよな?」
「それがなんだ!君たちよりは接点がある!そして早くこの子から手を離しなさい!」

こういう時って嘘でも恋人だとか言うところではないかと思ったが、彼の素直さがこうさせているんだと思うと不思議と心が暖かくなった

「離さないなら折る」

彼が低い声でそう言うと男達は怯えた顔で私から手を離し、慌てて走って逃げていた

「...すまなかった!」
『いや、その...ありがとうございました...!!ほんとに、助かりました』

そこまで言って思い出した
"だから...離れていてくれ"

『あ...ごめんなさい...すぐ離れます!
...あ!お礼は今度何か店でご馳走しますので!!...では!』

振り返らずに走った。

煉獄さんが後ろで呆然と立ち尽くしていたのには当然気づかなかった。

俺が臆病なだけだった(煉獄side)→←どうして。



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設定タグ:煉獄杏寿郎 , 鬼滅の刃   
作品ジャンル:恋愛
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柑橘蛍(プロフ) - この煉獄さんもいい… (2021年2月23日 15時) (レス) id: e14d5de1d5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Ka:ran | 作成日時:2020年12月16日 23時

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