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甘味処へ(煉獄side) ページ5

「おっしゃ、煉獄、甘味処行くぞ」
「何故だ!」
「甘味処の娘さんに会うんだよ!それしかねぇだろ」
「何故甘味処へ行くのだ!」
「そんなん決まってんだろ。お前の想い人ってのは甘味処の娘さんだろう!話を聞いて派手にわかった!お前がそんな顔するのはアイツしかいねぇだろ!」
「むぅ...しかし!」
「いいから行くぞ!」

そう言って宇髄に引っ張られる形で甘味処に着いてしまった。

『いらっしゃいま......』

甘味処の娘さんは俺の姿を見てすぐに俯いてしまった。
そしてそのまま父親の元へ向かい、

『お父さんすみません、そこのお客さんお願いしてもいいですか?他のお客さんは私がやりますので!』

そこのお客さんとは俺達のことだった。
彼女は俺の言葉をそのまま受け止めていたのだろう。

「煉獄...おめぇ派手にやっちまったな。こりゃもう無理だ」

宇髄にもそう言われ、ガクッと肩を落とした。

俺はあの時、逃げ出したいほどに緊張してしまっていて、肝心なところを伝えきれなかった。
それで"離れていてくれ"なんて言ってしまった。
元々のそういう不器用さもあるかもしれないが、そんなものは言い訳にならない。

そもそも今思い返してみると、彼女はあの時何かを俺に言おうとしてくれていた。その言葉を遮ってまで俺は"だから離れていてくれ"なんて言ってしまったんだ。

「煉獄、もう一度派手に伝えてみたらどうだ」
「あんなことを言ってしまったんだ。彼女を傷つけてしまった。何を言っても言い訳に聞こえてしまうだろう。」

俺はあの告白をきっかけに嫌われてしまったのだろうか。

あぁ、またあの優しい笑顔で『煉獄さん』って呼ばれたい。
そして俺も「A」と君の名を呼びたい。

どうして。→←どうすればいいのだ(煉獄side)



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設定タグ:煉獄杏寿郎 , 鬼滅の刃   
作品ジャンル:恋愛
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柑橘蛍(プロフ) - この煉獄さんもいい… (2021年2月23日 15時) (レス) id: e14d5de1d5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Ka:ran | 作成日時:2020年12月16日 23時

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