検索窓
今日:6 hit、昨日:0 hit、合計:52,727 hit

改めて気持ちを。 ページ19

屋敷に着いた時には朝日が昇っていた。

お父さんは目に隈ができた状態で、店の前の長椅子に腰を下ろしていた。


『お父さん...!』

そう声をかけると、ハッとこちらを向いて立ち上がり、駆け寄ってきた。

「A!心配したんだぞ...!鬼に喰われたかと思って怖かった...」

そう言うと、お父さんは私の服装、そして、私の後ろにいた煉獄さんに気づき、顔を上げた

「煉獄の兄ちゃんが助けてくれたのか...?」
『うん。道に迷ってたら暗くなって、鬼に襲われかけたところを煉獄さんが助けてくれたのよ...』
「ははっ!君に怪我がなくてなによりだ!」
「煉獄の兄ちゃんには助けて貰ってばかりだな...!...腕の怪我はAを庇ってついたのか...?」
「娘さんを守れたならこの程度の傷はどうってことない!それに、ご自身の大切な羽織を破いてまで簡易的な手当をして頂いてしまい...」

後ろを見てみると、煉獄さんは少し悔しげな表情を浮かべていた。

「煉獄の兄ちゃん、本当に君には恩を受けてばかりだな...君がいなかったら今頃Aはどうなっていたことか。Aの羽織なら大丈夫だ!俺が昔買ってやったどこにでもある安物の羽織だ。」
『羽織はなくても生活していけるもの。人の身体のが大切よ』

煉獄さんはそう言って笑い合う私とお父さんを見て、優しい笑みを浮かべていた。

そしてハッとしたように煉獄さんはお父さんの方を向き、真剣な面持ちで口を開いた。

「このような時に言うことではないことは重々承知しております!ですが、この場で言わせて頂きます!
俺は娘さんを...Aを、心の底より愛しております!過去には自分が不甲斐ない故に傷つけてしまったこともありました。しかし、その過ちの分も、Aを俺が幸せにしたい。守りたい。そう強く思っております!
結婚を前提に、お付き合いすることを許しては頂けないでしょうか!」

そう言い終わると、煉獄さんは深々と頭を下げた。
父上は驚いた顔で固まっており、恐らく私も同じような表情をしているだろう。

「頭をあげておくれ」

優しくそう言う父上を見ると、嬉しそうな、優しい表情で煉獄さんを見つめていた

「煉獄の兄ちゃんが、優しく強い人だと言うことを俺も知っている。Aだって何度も救われて恩がある。Aも、煉獄の兄ちゃんが好きなんだろう?」

そう私に問いかけるお父さんは少し寂しそうな顔をしていた

『...うん...!』
「Aにもついにそう言う相手が出来たんだな。...」

晴れて→←君の気持ち(煉獄side)



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.6/10 (44 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
140人がお気に入り
設定タグ:煉獄杏寿郎 , 鬼滅の刃   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

柑橘蛍(プロフ) - この煉獄さんもいい… (2021年2月23日 15時) (レス) id: e14d5de1d5 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:Ka:ran | 作成日時:2020年12月16日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。