晴れて ページ20
「寂しくはなるが...煉獄の兄ちゃんにならば安心してAを任せられる。もう結婚まで許していいとは思っているが...やはりお付き合いからだな!」
そう言ってお父さんは笑った。
『ッッ結婚...!?』
「ゆくゆくは...だな!」
結婚という単語を2回も聞いたことによってタコのように赤くなっている私を見て、煉獄さんも笑っていた。
「...A、本当に俺でいいのか...?」
『それはもちろん...!煉獄さんこそ...私なんかでもいいの...?』
「もちろんだ。Aじゃなきゃダメだ!」
そんなやり取りをお父さんは懐かしげに、幸せそうに見つめていた。
「そしたらほら、接吻でもしてみたらどうだ」
『えっ、お、お父さん!?いやなんでも早すぎでは...』
お父さんの急な発言に2人揃って顔を赤くした。
「む...Aが嫌ならしないが...!」
『れ、煉獄さんまで...!別に嫌なわけではないけど...』
「そうか!では目を瞑っていてくれ」
煉獄さんも真面目に捉えて...なんて心の中でブツブツいいながらも何気に自分も真面目に目を瞑った。
少しすると、唇に暖かく柔らかいものが優しく触れた。
それと同時に背中に手を回され、ギュッと抱きしめられる。
唇が離れると煉獄さんは私を見てニヤッと笑っていた
『〜〜〜〜ッッ!!』
「はははっ!照れるAも愛いな!君と恋仲になれたんだもんな...夢みたいだ!」
そんな様子を見たお父さんは、満足そうに
「いいもん見せてもらったな、さ、じゃあ近々お礼も兼ねてお祝いでも開くとしよう!兄ちゃんも誘いたい人がいるんなら誘っておいで
日にちは兄ちゃんの方の空いている日にな!」
そう言ってお父さんは店に戻っていった。
「今度君を俺の屋敷に連れていこう!俺の弟とも会わせたい!」
『いいんですか...!?』
「あぁ!もちろんいいとも!」
今度煉獄さんの家に連れて行って貰うことも約束をし、別れた。
店に入ると、
「よかったなぁ...A!あんないい男捕まえて...」
お父さんが泣いていた。
「お祝いにはお母さんも呼ぼう。俺も久しぶりに会いたいしなぁ...」
お父さんとお母さんは別れてからも仲がいい。
お母さんもよく、いつかAにも大切な人ができるのよねぇ。などと話してくれていたから、さぞ喜ぶだろう。
それにしても夢なのだろうか...
本当に幸せすぎて今にも心臓が爆発しそうだ
「よし!そろそろ開店だ。準備をしよう」
『はい!』
そして今日も仕事が始まる。
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柑橘蛍(プロフ) - この煉獄さんもいい… (2021年2月23日 15時) (レス) id: e14d5de1d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Ka:ran | 作成日時:2020年12月16日 23時