就職松との純恋愛【短編集】[おそ松さん]

おそ松☆警察官 ページ2

気づいたら私はおそ松の制服の袖を掴んでいた。


おそ松「A…」


おそ松がびっくりした顔でこっちを見ている。なに…してるんだろ……私…。


A「ご、ごめん。」

そう言って掴んでいた袖から手を離す。おそ松は急いで行かなくちゃいけないのに…。









おそ松「行かないで。」









A「え……？」

おそ松「そう顔に書いてある」

A「！……」

行かないで…か。おそ松が自転車をおいてこっちに来る。

次の瞬間、おそ松の腕の中にすっぽり収まる私。なぜか涙が溢れてくる。

おそ松「心配だよな…。こんな俺だし。でも…俺の助けを待ってる人がいるんだ。俺は自分が犠牲になってでも、辛い思いをしてる人、怖い思いをしてる人を助けたいんだ。いや、絶対に助け出す！…俺のこと待っててくれるか？」

優しく微笑みながら私の顔をのぞき込む。

私は涙を流しながらも精一杯笑って力強くうなづいた。
おそ松にそんな強い思いがあるなんて知らなかった。

おそ松は私の頭をわしゃわしゃと撫でる。


おそ松「いい子だ!!夕方くらいにチビ太んとこで待ってて。今日は奢ってやるよ！」

ニッと笑うおそ松はやっぱり私のヒーローだ。

自転車にまたがり全力でこいでどんどん小さくなるおそ松の背中。

それとは対照に、私の中にあるおそ松への気持ちは大きく変わっていった。

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