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#11 ページ12

今日は帰りが何時もよりも大分遅くなってしまった。


…いち兄、心配してないかな。


ふ、と白い息を吐きながら帰路につく。




今日の夕飯は何だろう、オムライス……カレー…。


だめだ、食べ物の事を考えてると余計お腹が空きそう。






足早に自宅に向かい、玄関を開ければ見知らぬ靴。


サイズ的には いち兄よりも二郎に近い…けど、アイツが好むようなデザインじゃないな。



頭を悩ませながらもただいま、とリビングの扉を開ければ思っていた通り知らない人物が居た。



依頼者…じゃない筈。いち兄と二郎の友人…?



考えていればおかえり、と兄二人から声が掛かる。



「三郎。遅かったな、呼び出しでも食らったか?」



「ハッ、笑わせるなよ二郎。僕がお前みたいな野蛮な事する訳ないだろ、日直だったんだよ」



「ンだと!?…っと、悪ぃ」



二郎は 知らない人 に気を遣ってる、のか?









何だよ、低脳の癖に。




悶々と心の中が不満で埋まっていく感覚。









「……三郎も帰ったし そろそろメシ作っかな、」




立ち上がった二郎の服の裾が 知らない人 に掴まれる。




『俺が作るよ、今日はお世話になっちゃったから。…駄目?』



「だ、駄目って訳じゃねえけど、客人に作らせるのも悪ぃだろ。」



『……そう?じゃあ今度振る舞わせてね、』




さり気なく約束を取り付けたその人に二郎は満更でもない表情。


何だか負けた気がしてならなかった。









「おい、二郎」




知らない人……、…Aさんが帰って暫く経った時間、自室に戻ろうとする二郎を引き止めた。




「……あ?何だよ三郎。」



「二郎はAさんのこと、何とも思わないのかよ」



「…はァ?」




二郎は何を言ってるんだ、とでも言うように零す。




「フツーに良い人だろ、俺のメシも旨そうに食ってくれたし兄ちゃんのダチっぽいし」



「…それは……そうだけどさ、でも、」




喧嘩に強そうにも見えないし、特別アニメとかに詳しそうでも無かったのに、





「ンだよ、でもとか言ってんじゃねェって前も言ったろ。


…もう遅せェからはよ寝んぞ、おやすみ」





パチン、と僕の額にデコピンを食らわした二郎は欠伸をしながら自室へ戻っていく。







じん、と痛みの残る額を摩りながらばぁか、と小さく呟いてやった。









✿.更新が遅くなりました!! ;; ヤキモチさぶちゃんが書きたかったんです…文才が来い… これからデレさせていく所存!

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木乃伊(プロフ) - とっっても面白いです!更新頑張って下さい!! (2020年4月27日 2時) (レス) id: 8b1d0909e8 (このIDを非表示/違反報告)
クレハ(プロフ) - はじめまして!クレハと申します!面白い作品ありがとうございます!さっそくなのですが、リクエストしてもいいですか?違法マイクで夢主君が幼児化するお話が見たいです!出来れば摩天狼でお願いします!! (2020年4月23日 22時) (レス) id: 7636715740 (このIDを非表示/違反報告)
蛇使い座(プロフ) - きゃあぁぁ!すごい一郎君と独歩君が可愛く見える……!!凄く面白いです!これからも頑張ってください! (2020年2月17日 18時) (レス) id: 760b5f712c (このIDを非表示/違反報告)
ヤト - 続きが気になります、更新楽しみにしてます。 (2020年1月8日 17時) (レス) id: bd201871c1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:絢鳩 | 作成日時:2020年1月7日 1時

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