佰陸拾漆頁─決戦 4─ ページ34
「...ナルホド、ナルホド。このままじゃ拙いネ」
白鯨の外へと繋がる梯子を登った直ぐ傍で、フルールは二人の戦いの様子をみて呟いた。
心做しかボタンの目がすぼまって見える。
彼等の闘い方はお世辞にも善いものとは云えない。
寧ろ、最悪とも云えるほどに酷いものだった。
芥川がフィッツジェラルドと闘っている処に敦が割り込むように横から拳を振るう。
結果的には攻撃を喰らって後方へと飛ばされるフィッツジェラルドだったが、邪魔をされた芥川は当然敦に怒りの声をあげた。
敦も敦でそれに云い返している始末だ。
「上手く協力すれば結構いい線いけると思うのにナァ。どうして相性の良い異能力者はこうも皆揃って仲が悪いんだロ」
そう嘆いている間にも敦の攻撃に芥川が入り込んでいる。
これが意図した連携ならば良いものの、残念ながらそうではないのが悲しいところだ。
「こんなんじゃあの二人の代わりになんてなれないヨ。まず所属組織が違う時点で合わないだろうし、そこに根本的な問題も絡んでくるからナァ。...あ、今のは良かったカモ」
フィッツジェラルドが敦と芥川に何かを告げた直後、二人の表情が更に深くなり、彼等の拳が彼の躰に同じタイミングで打ち込まれた。
申し分ない威力の打撃。
フィッツジェラルドは威力をそのままに後方へと飛ばされていく。
その様子を見てフルールは感心したものの、拍手を送るまでには至らなかった。
彼がこの程度で倒せる相手ではないと充分に承知していたからだ。
そんなフルールの内心に応えるようにその場の空気が一転した。
安心しきっていた二人に絶望が襲いかかる。
嫌な汗が頬を伝い、背筋に寒気が走る。
ゆっくりと、だがしっかりと其方を見た彼らは揃って目を最大限に見開く。
そこには倒したと思っていたフィッツジェラルドが、口元に僅かな笑みを浮かべながら立ち上がろうとしていた。
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まんじゅうねこ(プロフ) - 煉華☆さん» ゲームでの名前は其の侭「まんじゅうねこ」です!ありがとうございます! (2018年11月2日 17時) (レス) id: 5748b81071 (このIDを非表示/違反報告)
煉華☆(プロフ) - まんじゅうねこさん» 初めまして、こんにちは(*^^*) フレンドは大丈夫ですよ!「4555 8960 3456」←こちらでいけると思うので、ゲームでの名前を教えていただけると助かります。コメントありがとうございました! (2018年11月2日 17時) (レス) id: b70d4562c3 (このIDを非表示/違反報告)
まんじゅうねこ(プロフ) - すいません、文マヨのフレンド申請を送っても良いでしょうか……。 (2018年11月2日 16時) (レス) id: 5748b81071 (このIDを非表示/違反報告)
のん(プロフ) - ありがとうございます!風花楓音で申請しました! (2018年9月30日 10時) (レス) id: cdcff714b1 (このIDを非表示/違反報告)
煉華☆(プロフ) - のんさん» こんにちは!大丈夫ですよ(*^^*) コメント欄にIDが書いてあるので、申請して貰えたら嬉しいです。 (2018年9月24日 14時) (レス) id: b70d4562c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:煉華 | 作者ホームページ:https://mobile.twitter.com/renka_kazetani
作成日時:2018年7月14日 17時