【ONEPIECE】月が綺麗だと、そう言って2【トラファルガー・ロー】 (ページ4)

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3.何を知っていたのかページ4

－ローside－

シャチの治療を終えた俺はAの捜索をしていたペンギンを呼び出した。

ペン「キャプテン、シャチは…」

ロー「命に別状はねぇ。むしろ、あの血の量にしちゃ随分傷が軽い。」

それを聞いて安心するペンギンに、Aの報告を促す。

ペン「この島にはもう居ないようですが、血塗れの女と執事服の男が船に乗り込む様子を見たと情報が。」

ロー「さすがにもう居ねぇか。行先は分かるか？」

ペン「どこに行ったかは確実ではありませんが、男の情報から検討はついてます。」

ペンギンによると、執事服の男はラッカー・フレディ。次の島の途中にあるオルフェウンという島の領主だという。

ロー「Aが生きていた事を知って迎えに来たってとこか。…だが、ただの女1人にそこまで執着するとも思えねぇんだが…」

あいつは能力者や特別な何かがある訳では無い。そんな女に呪いをかけてまで手元に置いておく理由があるのだろうか。
そう言うとペンギンも頷いて答えた。

ペン「それは俺も思いました。ですが、島や領主の情報はあってもAの情報はないみたいで…」

ロー「そうか…」

ペン「俺たち…あいつのこと何も知らなかったんですかね…」

ロー「…」

重い雰囲気を壊すように荒々しく開いたドアからベポが入ってきた。

ベポ「シャチが起きたよ！！」

ベポに続いて医務室に向かうと、部屋の中から
「おいシャチ！！」「……って！お前まだ！」「うるせぇ！」と言い争う声が聞こえる。

ベポ「シャチ！」

騒がしい医務室に入るとベッドから出ようとして取り押さえられているシャチがいた。

シャチ「Aを！アイツを助けねぇと！！！」

ペン「シャチ落ち着け！傷が開くぞ！」

ペンギンや周りのクルーの制止にも目もくれずシャチは部屋に入った俺に縋り付くように叫ぶ。

シャチ「船長！！Aを助けてやってください！！アイツ、一生飼い殺しになっちまうよ！」

ロー「シャチ」

シャチ「………ッ！！！」

暴れるシャチを名前を呼んで静かにさせ、ベッド脇の椅子に座る。

ロー「シャチ、落ち着いて、何があったか話せ。」

シャチ「…はい」

少し落ち着いたシャチが口を開く。