【ONEPIECE】月が綺麗だと、そう言って2【トラファルガー・ロー】 (ページ5)

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4.シャチの見たモノ① ページ5

－シャチside－

船番になった俺達は夏島特有の暑さに、じゃんけんで負けた方が飲み物取りに行こう！と計画した。

A「あー！！負けたー！」

シャチ「よっしゃー！俺コーラな！」

A「はいはい。あ、果物余ってたし、それも切って持ってくるよ」

シャチ「A最高ー！頼んだぞ〜！」

Aを見送って船の周りを見渡していると背後から声が聞こえた。

？「ごきげんよう」

シャチ「なッ！！お前…誰だよ、この船に何の用だ！」

戦闘態勢になった俺に、突然現れた青髪の執事はニコリともせず俺の質問に答えた。

フレ「申し遅れました、私はオルフェウン島の領主コンラード・ジョルジュ様の側近、ラッカー・フレディと申します。今回はこちらにいる犬を迎えに参りました。」

シャチ「は？犬？」

フレ「あの汚い首輪のついた犬ですよ。まあアレが暴走を起こしてくれたおかげで見つけられたのですが。」

「暴走」この言葉に近いものに最近なったのはAだ。Aが目的だと分かった俺は男に攻撃を仕掛けた。

フレ「おやおや、血の気が多い方ですね。」

俺の飛び蹴りは片手で止められ、男が俺の足を掴んで甲板に叩きつけた。

シャチ「クソっ！……ッ！！！」

フレ「おや、どうかしましたか？」

俺が体制を整えて再び男の前にたった時には周囲はイバラで覆われていた。

シャチ「能力者かよッ！！」

フレ「あの女を渡していただければ、傷つけず貴方を解放致しましょう」

Aを渡せという男の言葉に俺は1秒も考えることなく笑って男に指を立てた。

シャチ「だれが仲間を売るかよ！クソ野郎！アイツは俺の大事な仲間だ！！」

フレ「…残念です、さようなら」

シャチ「ぐああああああ！！！」

四方八方から襲い掛かるイバラの鞭に全身が切り裂かれる。そして体に何重にも巻きついたイバラが俺を持ち上げた時、甲板の扉が開いてしまった。

A「おそくなってごめんね、果物切るのに時間かかっちゃっ…………て」

ガシャン！とAの手から飲み物と果物が落ちて甲板を汚した。

A「シャチ！！！」

フレ「あの嵐の中生きているとは…悪運の強い犬だ…」

A「フレディ…！その人は関係ない！！放せ！」

フレ「仲間なのだろう？この男が言っていたぞ」

男の言葉にAが1度下を向き、顔を上げた時にはAは笑っていた。

A「仲間なわけないだろ。利用しただけだ。あの野郎から逃げるためにな！」