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「早くしないと、父さんに言いつけるから」
「だ、大丈夫よ! 母さんはやれるわ! 必ず貴方を守るから! だから、父さんはっ……! 父さんはやめて! 父さんは……!」
ぎしぎしと糸が音をたてているのは、彼女が震えているからだった。またくすくすと笑う声がする。嫌に耳にこびりつく、鈴を転がす様な笑い声。
「ほぉら、母さんはやれるって言ってるわ。任せましょう? だって家族だもの。家族は信じあうものよ、累」
頭がおかしくなりそうだった。累から向けられる圧が篭った視線に、反対側からは嘲笑うかのような音。恐怖で頭がおかしくなって、どうにかなってしまいそうだった。
「…………だったら早くして。行くよ、
「ええ、行きましょう累。それじゃあね母さん」
薄暗闇に消えて行くその背中を追って、重と呼ばれた少女は糸を避けながら母親の後ろを通る──と思いきやぴたりと足を止めて、軽やかな足取りで母親の背後に回った。右手側の肩にそっと手を置いて、そうして、その耳に蕩ける様な声を吹き込む。
「──ちゃんと役割を果たせる様に頑張ってね、“母さん”」
ひぃっ、とまた母親が息を吸い込む音がした。それを聞いてくすくすと楽しそうに笑い、少女は累を追いかけ薄暗闇に消えて行く。
楽しくて堪らない、と言わんばかりの笑みを浮かべる少女は、後ろから聞こえた母親があげる悲鳴の様な声すら笑い飛ばして、呟いた。
「あーあ、本当にくだらない」
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ユズヒ(プロフ) - nogiruka03161さん» コメントありがとうございます! 絶世の美少女とはなんと嬉しいお言葉。夢主が聞いたらドヤ顔で調子に乗りますね。その認識で大丈夫です!それ故に言葉遣いや所々の残念さが目立つというか際立つというか玉に瑕……みたいな感じです! (2019年10月7日 23時) (レス) id: 717d8ad01f (このIDを非表示/違反報告)
nogiruka03161(プロフ) - 前から思っていたのですが、夢主の美少女レベルはどれくらいなんでしょうか。主要人物は、禰豆子ちゃん、胡蝶姉妹、カナヲ、蜜璃ちゃん、鬼側なら堕姫と、美少女や美人が多いですよね。善逸の過去の発言や鬼に容姿で目をつけられるあたり絶世の美少女と認識してます。 (2019年10月7日 21時) (レス) id: 5ed8b171b4 (このIDを非表示/違反報告)
ユズヒ(プロフ) - 夜美さん» ありがとうございます!個人的に善逸との絡みは私も書くの好きなのでそう言って頂けるととても嬉しいです!鴉は焼き鳥になりました。 (2019年10月5日 19時) (レス) id: 717d8ad01f (このIDを非表示/違反報告)
夜美 - 巫女ちゃんと善逸の絡み好き。善逸と残ってあげるの今まで見たことないからおぉこれいいなって思った、デス。(ちょっと鴉風)あと善逸の優しさと巫女ちゃんの赤面好きそれをからかう鴉も (2019年10月5日 9時) (携帯から) (レス) id: 17b8cf45ac (このIDを非表示/違反報告)
ユズヒ(プロフ) - 夜美さん» ありがとうございます!手紙だとあいつは大体おちょくってくる奴です。そうなんですよ!絶対可愛いなと私も書きながら思いまして!!絶対!!可愛い!!! (2019年9月22日 10時) (レス) id: 717d8ad01f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ユズヒ | 作者ホームページ:
作成日時:2019年9月16日 16時