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「え？」
「あの時、あの、手がいっぱい生えた鬼と対峙してた時。助けに、行けなくてっ、ごめん。私が行ってたら、行けてたら、君はそんな怪我、しなくて済んだかもしれない、のに……本当にごめん」
途切れ途切れの言葉をなんとか繋げる。謝らなきゃいけないのに、いざ謝るとなると竦んでしまう。情けないなぁ……。
「ああ、いいんだ。だってあの時君が来ていたら、君まで怪我をしていたかもしれないだろ？」
「どっちも怪我しなかったかもしれない」
「……ん、でも君は、他の鬼を引きつけてくれたじゃないか」
え、と。弾かれたように見れば、優しく微笑んだ彼と視線が絡んだ。
待って、なんで知って……。
「あの時、あの鬼の匂いの他に別の鬼の匂いがした。その匂いが君の匂いと一緒に遠くに離れて行った。君が引きつけてくれたんだろう？」
「なん、で……」
「俺は鼻が利くんだ」
そう言って笑う彼がすごく眩しかった。
「だから謝らなくていいんだ。本当は俺がお礼を言わなくちゃいけない。……というか、言おうと思っていたんだが、機会を逃して言うのが遅くなってしまった。すまない。あの時、鬼を引きつけてくれてありがとう」
じわり、と目に涙が溜まる感覚がした。
嘘でしょこの子。本当なら責めてもいいはずなのに、それだけのことだったのに、私の心配どころかありがとうって、なんなの。なんなの……。
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ひめ(プロフ) - 手鬼遭遇時の夢主の心中がまさに『平和な日本で生きた転生者』の葛藤でとても惹き込まれました。まあ実際鬼滅世界に放り込まれたらこうなりますわな…って思いが強いです。面白い！！ (2022年11月18日 17時) (
レス) @page50 id: 46aa1d2279 (このIDを非表示/違反報告)
ユズヒ(プロフ) - ルーナさん» コメントありがとうございます！私なりに調べてみたのですが、“一息で言う”という意味で“ノンブレス”と使う方が多く、夢主もそっち側かなぁと思いこちらの単語を使いました。今の所変更する予定はないのですが、読みづらくなっていたのなら申し訳ありません。 (2020年3月28日 2時) (レス) id: 717d8ad01f (このIDを非表示/違反報告)
ルーナ - �爛離鵐屮譽広瓩茲蝓↓爛屮譽好譽広瓩諒�が馴染みがあるます。 (2020年3月27日 23時) (レス) id: f3f2e83d09 (このIDを非表示/違反報告)
ルーナ - �爛離鵐屮譽広瓩茲蝓↓爛屮譴轡譽広瓩諒�が馴染みがあるます。 (2020年3月27日 23時) (レス) id: f3f2e83d09 (このIDを非表示/違反報告)
ユズヒ(プロフ) - ルイリカさん» あ！！？？本当ですね！！？ ご指摘ありがとうございます！ 修正致しました！！ (2020年3月18日 0時) (レス) id: 717d8ad01f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユズヒ
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作成日時：2019年7月17日 0時
