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「なにあれ！？ 鬼殺隊の人って皆あんな感じなの！？ こっわ！ こっわ！！」
「いや、全員が全員そういうわけじゃなかろうて。普通ならお主の速さにはついてこれんからなぁ」
「だよね！？ 私が弱いわけじゃないよね！？」
よかった！ もしかしたら私弱いのでは？ とかちらっと思ったけどそういうわけじゃないんだね！！ 安心！！
ごろごろ、と外では雨に続いて雷が鳴っていた。外は既に土砂降りだ。ばたばたと屋根から雨粒が降り注ぐ音がする。
「柱、かのぅ」
「柱？」
懐かしい言葉だと思った。確かその言葉は、私が神様に拾われた日に初めて聞いたものだ。
「恐らくな。っていうか、それしか考えられんじゃろ。お主と同等レベルとか、のう？」
「…………私柱と同格だったの……？ もう少し強いって自負してたんだけど……」
「いや、強いけどの？ それお主の剣術とかの話じゃし、井の中の蛙大海を知らずとも言うし。そもそも追いかけっこはまた別問題じゃないかえ？」
「追いかけっこでも強いと思ってた」
「お主わりと自分を過信しとるのね」
いやだって、神様から稽古つけてもらってる人間とかそうそういなくない？ そう思っちゃっても仕方ないよね？
「そういうことは、一度でも儂を追い抜いてから言うもんじゃぞ」
「ぐう……」
「ぐうの音を出すな」
反論できなかった。
よく山の中で本気の神様と追いかけっこをするけど、追い抜くどころか追いつくことさえできやしない。なんなら見失う。ほんと大人気ないことこの上ない。……神様だから大人かどうかも曖昧なところだけどさ。
「あ、儂いいこと思いついた」
まるで電球が浮かぶかのうような思いつき方だった。なんだなんだと首を傾げて何が？ と問うと、神様はそのお綺麗な顔をにやけさせ私を見つめる。
…………いややっぱ気持ち悪いな。美丈夫無理だわ。早くお面返さなきゃ。もちろん熱湯消毒して。
「A。お主、鬼殺隊に入れ」
「………………は？」
ピシャアン！ 外で雷が閃いて、小屋の中を照らした。からん、と手から外したお面が滑り落ちる。
私が巫女になって、六年目のことだった。
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ひめ(プロフ) - 手鬼遭遇時の夢主の心中がまさに『平和な日本で生きた転生者』の葛藤でとても惹き込まれました。まあ実際鬼滅世界に放り込まれたらこうなりますわな…って思いが強いです。面白い！！ (2022年11月18日 17時) (
レス) @page50 id: 46aa1d2279 (このIDを非表示/違反報告)
ユズヒ(プロフ) - ルーナさん» コメントありがとうございます！私なりに調べてみたのですが、“一息で言う”という意味で“ノンブレス”と使う方が多く、夢主もそっち側かなぁと思いこちらの単語を使いました。今の所変更する予定はないのですが、読みづらくなっていたのなら申し訳ありません。 (2020年3月28日 2時) (レス) id: 717d8ad01f (このIDを非表示/違反報告)
ルーナ - �爛離鵐屮譽広瓩茲蝓↓爛屮譽好譽広瓩諒�が馴染みがあるます。 (2020年3月27日 23時) (レス) id: f3f2e83d09 (このIDを非表示/違反報告)
ルーナ - �爛離鵐屮譽広瓩茲蝓↓爛屮譴轡譽広瓩諒�が馴染みがあるます。 (2020年3月27日 23時) (レス) id: f3f2e83d09 (このIDを非表示/違反報告)
ユズヒ(プロフ) - ルイリカさん» あ！！？？本当ですね！！？ ご指摘ありがとうございます！ 修正致しました！！ (2020年3月18日 0時) (レス) id: 717d8ad01f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユズヒ
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作成日時：2019年7月17日 0時
