金髪美女の海賊 5

航海187日目 ページ23

side urata


隠してあった荷物達を坂田が運びながら元来た道を戻って行く

本当に申し訳ない
あんなに取り乱す筈では無かった

浦「坂田、すまねぇ…」
坂「ええよ！それよりうらさん大丈夫？」
浦「ああ…問題ねぇよ」

嘘だ、問題大ありだ
寒気がする

体調が悪いとかそういうのじゃ無い

けど、話したくない…

話したらきっと嫌われるから
そっちの方が嫌だ

クソっ…
あんな夢見たからだ

もう何年もあんな夢見なかったのに
突然何で…

坂「うらさん？」

俺はいつの間にか立ち止まってしまっていたらしく、坂田に呼ばれた

名前を呼ばれた事により思考の海から引き戻され、坂田の方を見やる
酷く心配そうな表情で見ていた

浦「何だ？」
坂「何かあったら話してな！俺はうらさんの相棒やろ！」
浦「分かってるよ。大丈夫、ちょっと調子悪かっただけだから。心配すんな」
坂「うん…」

そんなに深刻そうな顔してたか？
心配掛けるのは嫌だな

坂「結構戻って来たね。船まではまだまだやけどどっかで休憩する？」
浦「否、大丈夫だ」
坂「アカン！無理するのは駄目や！」
浦「分かったよ。どっか、隠れられる場所まで移動するぞ。」

再び歩き出そうとした瞬間…

坂「っ！？」
浦「ﾁｯ…こんな時に」

人影が飛び出して来た
寸での所で避けたが、腕を少し掠めて行った

素早く武器を取り、臨戦態勢に入るが既に7、8人に囲まれていた

格好や、武器の使い方、持ち方からしても一般人じゃない
明らかに賊だ

坂「何で今まで気付けやんかったんや…」
浦「んな事言っててもしょうがねぇだろ！やるぞ、坂田！」
坂「任せてや！」

この人数なら何の問題もねぇ

下品な笑い方をする敵を睨み付けながら、坂田と背合わせになる

浦「…」
坂「…」

合図無しに同時に地面を蹴り
敵に斬りかかっていく

坂「はぁぁああぁあ！」
浦「オラァ！！」









…この時もっと考えるべきだった

否、無理か…
後悔してももう遅かった…

坂田、皆…ごめん…









To Be Continued

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