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掃除を手伝っていれば日が暮れてきた現在。
食堂に着くと先輩方が食事を取っていたので、
自分も中に入りこんで食事を頂く。
母の味とひとらんらんさんの育てた野菜の味。
…どちらが美味しいか、なんて決められやしねぇけど、
どちらも美味いのは間違いねぇ。
先輩方は楽しげに会話をしながら食べている。
…その姿はとても、戦争に参加する軍人だとは思えない。
「＿＿＿お、坊主〜隣良いか？」
「おう」
聞き覚えのある声に反射的にそう返す。
…、待てよ？軍内で聞き覚えのある声、なんて。
「…あ」
慌てて振り返れば視認したその姿。
炎のような赤毛と、明るい緑の瞳を持っている其奴は、
「…どうかしたか？」
…しんぺい神さんの下、医療部隊の一人として働いている、
あの頃……の俺の、大切な友人。
「、ぃや？あー…の、、はじめまして、A…ッス」
「ん？あぁ…Aな、A。んな緊張すんなよ〜！
俺の名前は＿＿＿＿＿＿」
其奴は俺の名前を復唱してから隣の椅子にドカッと座ると、
両手でピースサインを作っては、笑って言ってきたのだ。
「＿＿＿＿＿アルバ、っつーんだ。
アルバお兄さん、って呼んで良いぜ？」
アルバ。
そう名乗った男は、俺がおじさん呼ばわりして遊んでいた奴で。
あの頃より若いアルバの姿を見て、思わず息が詰まる。
あの日、『またな』と。
そう言って別れて以降、会えなかった男。
あの時、、戦争が始まって、負けたあの時。…それからも。
俺はお前が生きてるのか、死んでるのか。
何も知らねぇまま、あの国の軍人として動いていた。
…いや、確信を得れてねぇだけで、俺は死んでるって思った。
…だってよ、
「(しんぺい神さんを守る為に、あの人の傍にいたお前がよぉ、
…しんぺい神さんが死んだのに、生きてる訳、ねぇだろ？)」
お前なら死んでも守るって、そう思ってたから。
そう信じてたから。
だから。
自分の指先が震えるのを感じて、ぎゅっと自分の手を握る。
…震えを、抑える為に。
「…ど、どうした急に震えて。笑っ……てはねぇよな？
おじさんなんかした？地雷だった？？」
そっと、震える俺の背を摩り、聞いてくるアルバに、
俺は、ハッと鼻で笑って。
「気持ちわりぃなって思っただけだよ、…バーカ」
＿＿＿お前が今、生きててくれて、…滅茶苦茶嬉しい。
初対面で失礼だけど、
俺は目の前の其奴の額に、デコピンをかましてやったんだ。
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kenma(プロフ) - 好き過ぎる…いつまでも更新待ってます！ (8月15日 12時) (
レス) @page49 id: 23621c8f5e (このIDを非表示/違反報告)
朱鷺(プロフ) - 大好きです！！また更新されることを願っています！ (2022年5月5日 18時) (レス) id: 85717083f6 (このIDを非表示/違反報告)
さすらいの村人B - くぅ.....続きが気になり申す、、、 (2021年12月20日 9時) (レス) @page49 id: 38e13adc7f (このIDを非表示/違反報告)
クルイ@SOS同盟 - あ、好きです...頑張って下さい！ (2021年5月10日 22時) (レス) id: 6c77753d41 (このIDを非表示/違反報告)
翡翠の芽-にゃお(プロフ) - なにこれ神ですか！？！？！？一気見してこの時間になってしまいました、、、、さいこうですぅうぅつう！！！！！ (2021年2月3日 3時) (レス) id: b4d2a08102 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ショイ太郎 | 作成日時：2020年5月29日 8時
