【灰崎祥吾】訳あって母やってます。

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今日も呼び出しの放送が鳴った。


「(人1) A、今すぐ職員室に来るように」


これで何度目だろう、またあいつは何をやらかしたのだろうとため息をしながら足早に職員室へと向かう。


私は祥吾の親の代わりにいつも指導を受けにいく……これがいつもの日常だ。

・

祥吾の横に立ち、何度も謝り、『祥吾に言い聞かせるようにします』と言い、毎回このやりとりでこの場をおさめる。


指導されてるのにそっぽを向いて、ダルそうにしているコイツを蹴りたくなる。


「なげーよな、毎回」


反省している様子のないこいつへの怒りが徐々に湧き出てきて、つい手を出してしまう。


「いてーな。何すんだよ」

「回し蹴りだけど？まぁ、自業自得だよ」

「つーかさ。お前、これ女のケリじゃねーよ」

「そうかな？あのさ、……次やったらマジ覚えとけよ？」


そして、怒りを込めて睨みつけた。


「こえー。お前変わったよな、昔と比べて」

「それは祥吾もね」


私は変わらないと。もっと、強くならなきゃ……祥吾を守るために。私に祥吾のお母さんの代わりに愛情を注いであげることなんて出来るのだろうか？

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