【カゲプロ】いい夢視ましょう？-目を閉じる話-

久遠イエスタディ-One- ページ18

あはは、皆さん驚いているご様子で。


それもそうかな。


これって、いわゆる『不法侵入』だもんね？


「こんにちは！

あたしは荻野愛生。あなた方が“目の能力”を持つ者と聞き、やって来た次第です」


あたしは丁寧にそう告げ、ぺこりと頭を下げる。

“この前”のループで出会った、通称『壁ドンさん』は、にっこにこの笑顔であたしを探るように見る。

あー嫌だ嫌だ←


それにしても、ここにはこういう“目の能力”が集まる場所なのだろうか？


壁ドンさんも力を持っているから、あたしが夢を覗いた事でループに気がついたとか・・・。


「で、お前の要件は？」


紫のパーカーを着た中性的な女の人。可愛いというよりは美人の類だろう。


「要件、ですか？」


あたしはそのおねーさん(←)の言葉を反復すると、少しだけ首を傾げてみせる。





「そーですねぇー、
強いて言うなら“時は満ちた！！さあ！同じ力を持つものたちよ、立ち上がれぇえッ！！”みたいな？」


いかにも中二病といった感じの言葉でオーバーに告げると、


「ぶッはッwww」←

壁ドンさんが何故か笑い出した←

おねーさんが彼の腹部に思いっきり肘鉄を食らわせると、

「お前も、目に関する能力を持ってるってことか？」


と、あたしに最もな質問を投げかけてきた。





「それは・・・そうですね、まずそこにいる少女に状況の説明をしてあげた方がいいんじゃないですか？」


あたしはとりあえず、おねーさんの横でキョトンとしているアイドルさんを見て告げる。


「「あ」」


おねーさんと壁ドンさんは二人息を合わせ、いきなりの事についていけていない彼女に状況を説明するのだった。

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