鎖と赤【おそ松】 2

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『契約…？ですか』

デ「そうダス。まるで物語のような話ダス…。」


…物語、契約…。
デカパンは分かったのだろうか。

私の【正体】を。


『契約ってどういうことなんですか？』

デ「ほえ〜…」


眉毛を下げるデカパン。口がもごもごしていて、とても言いづらそうにしている。
汗も凄くて、顔は青ざめている。

体調が悪そうだ。


『…正体はなんですか？』

デ「…ごめんダス！それは言えないダス！」

『…えっ…』


手を合わせ、頭を下げるデカパン。
申し訳ない気持ちを体で表現している。

なぜ、言えないのか。
あの少しの時間で何があったのか。


わからない。


『…言えないことですか？どうしても…』

「ダス…」

『…そうですか。また、お伺いしてもよろしいですか？』

「もちろんダス！あと…」


すると、デカパンは部屋の奥へと姿を消した。
私はポツンと取り残された。

デカパンが言えなかった理由が知りたくて知りたくてたまらない。
一体なんなの…。

すると、デカパンは何やらビンを抱えて帰ってきた。


デ「これは、君に必要な栄養がたくさん詰まっている薬ダス！」


ビンの蓋を開け、中身を見せてくれた。
錠剤だ。それを受け取る。


デ「…疲れを感じた時、悲しくなった時…など、辛い時に飲むダス！
君は、その時が一番体力や精神力を使うダス。

水無しで飲めるダスよ。一回一錠ダス！
無くなったら、また来るダス！」

『…ありがとうございます。これから、お世話になります。』


栄養を取らなくちゃいけないって、普通にご飯とかじゃ取れないのだろうか。
特別な何かがあるんだろう。

確かなのは、私は普通ではない。


デ「これしかできなくてごめんダス…。」

『そ、そんな！十分ですよ！謝らないでください。』

デ「ほえ〜…」


私はここにしばらくお世話になりそうだ。
デカパンにお礼を言い、部屋を出た。

外には、十四松一松がいて心配そうに駆け寄ってきた。
どこから、手をつけていいのかオドオドしていたが可愛らしい。


一「…尻は無事！？」

『…尻って！？無事だよ！！無事無事！』

十「治った！！！？？？？」

『まだわからない…。薬貰ったよ』


私は薬の入ったビンを見せた。
二人ともまじまじと見つめた。


『…しばらく通うことになりそうなんだ』

一「…怪しいんだけど、十四松。これ安全？」

十「うーん…」


十四松は犬のように匂いを嗅いだ。


十「問題ないっす！」


一松は表情を変えず頷いた。

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