昴は、落ちる。【em】 ページ48
【天落記】より
ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ
「……ん、...？｣
ふわ、と意識が現実に浮かび上がる感覚
ぼーっとした意識の中で、寝ていたんだなと気づく
さっきまで研究室に居たはずなんだけど...
もしかして、私寝落ちしちゃったのかな
しまった、まだ報告書出来てないや
ぷつりと途切れた記憶に違和感を抱きながら
身体を起こそうとするが
それは何かによって阻まれた
｢っ、...？何、これ...？」
手首、足首の四箇所が固定されている
夢かと思ったが、そうでは無いらしい
何度か動かそうと試みたが
かなり頑丈だったため、ビクともしなかった
じゃあ何で？
どう考えても私一人で出来るわけないのに…
何でこうなってるのか、わけが分からない
周りをぐるりと見回してみると、
分厚い硝子や見覚えのある研究用具が置かれている
これは…軍の実験室…？
関係施設なら誰か居るはずだ
とにかくこの拘束を解いてもらわないと...。
｢...誰か、誰か居ませんか？
すみません、誰か拘束を解いてください！｣
少し大きく声を張り上げると
コツ、コツ...という音と共に、
見覚えのある男性が硝子の向こうへ写る
焦げ茶の衣服に身を包んだ男性は、
特徴的な生成色の髪色をしていた
｢おや、お目覚めですか。
おはようございますAさん。
気分はいかがですか？｣
硝子の先へ居たのは江見軍医だった。
研究所のお偉いさんであり、私の直属の上司でもある
良かった、知っている人なら
事情を話せば助けてもらえるかも
｢江見軍医...！
申し訳ありません、これを外して頂けませんか？｣
これ、と伝わる様に手首の拘束具を揺らすと
彼は薄らと笑みを浮かべる
｢はて、それは何故でしょうか？｣
｢…何故、...？
ええと、どうやら私の知らない間に拘束されてしまって
動けないのです。
仕事にも戻らないといけないので...。｣
｢成程。貴方は研究熱心なのですね。
それは素晴らしい事だ。
────ですが、もう大丈夫ですよ。
本日から貴方の仕事はこちらですから。｣
金色で縁どられた眼鏡から覗いた淡く白い瞳が
私をじっと見つめる
「…え？
...あの、それは一体どういう意味で...｣
何を言っているのか分からない
仕事？どういう事だろう
そう思って聞き返すと、
彼もまた不思議そうな顔をして首を傾げた
｢おや、ご存知ありませんか？」
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ぽやま。(プロフ) - mariaさんコメントありがとうございます！設定はかなり意識してます！気づいて貰えて嬉しいです✨ (2023年2月19日 19時) (
レス) id: 23fa074e26 (このIDを非表示/違反報告)
maria - 占い師コネシマ・・・たしかに魔主役の最後のあとがきで祈禱師コネシマっていっていたけれど・・・ (2023年1月16日 1時) (レス) @page42 id: 2d8c9edfbf (このIDを非表示/違反報告)
ぽやま。(プロフ) - 塗さん有難うございます！更新は遅いですが見て頂けて嬉しい限りです！ (2023年1月3日 0時) (レス) id: 23fa074e26 (このIDを非表示/違反報告)
塗 - この作品、私のお気に入りです‼️最近寒いので、体調には気を付けて下さいね。 (2022年12月7日 7時) (レス) @page6 id: d1b072df9a (このIDを非表示/違反報告)
ぽやま。(プロフ) - 朝さんコメントありがとうございます！感想嬉しいです。続きぜひぜひ楽しんでください (2022年5月21日 14時) (レス) @page26 id: 215bd6f50b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽやま。 | 作成日時：2022年1月20日 8時
