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(ut side)
大きく切ったお肉に負けないように
野菜の大きさを揃えて切る
市販のルゥで煮込む時に
少し香辛料を足す
肉の臭みや味、食感が色々誤魔化せるから
冷凍庫を開けると
虚ろな目をした肉と目が合った
うわ
｢気持ち悪。｣
思わず言葉が漏れた
無理やり首を掴んで
奥に押し込んで乱雑に扉を閉める
最悪や、気分悪なった
どうにも一人じゃ処理しきれないから
お前の肉、Aのご飯に混ぜてやったんやぞ
好きな子に食ってもらえるなんて幸せやな
俺に感謝しぃや？
アイツのことは殺したいほど嫌いだが、
Aがアイツを好きだったのは事実やし
何も知らずにいるのはAが可哀想やからな
とはいえ、好きな子に食べさせるご飯なんだから
美味しいものを食べさせてやりたい
慣れた手つきで木べらを回すと
ほんの少しだけ肉が崩れた
あーあ、このまま全部消えちゃえばええのに
お前の存在がほんまに厄介やねん
勝手にAの彼氏になるし
そのせいでAといる時間減るし
この前やって夕飯誘ったら
｢デートだから｣って断られてんぞ
あーくそ、早くAがアイツのこと忘れてくれんかな
ハッと我に返り、
ぐつぐつと煮え滾りそうな鍋と気持ちを抑える
今日はカレー
明日はハンバーグ
明後日は…せやな、ミートパイとかどうやろ
なんかアメリカの殺人鬼みたいやな
全部残さずお前を食べて
消化しきって名前も存在も消してやる
｢…あは、ほんま滑稽…｣
ご飯によそって盛り付けると
それは本物のカレーライスみたいに見えた
｢A〜、
ご飯の用意出来たで、食べようや。｣
｢やった！もーお腹ぺこぺこ！｣
Aの清潔なシャンプーの香りに
スパイシーな匂いが絡みつく
美味しい、と嬉しそうに頬張るAが
本当に好きで好きで仕方ない
｢その肉、お前の彼氏なんやで｣
と、言いそうになる口を噤んだ
咀嚼して飲み込まれて
それは跡形もなく消えて、
それがAの血肉となって
彼女の身体の中で未来永劫、生き続けられる
うんうん、やっぱり好きな子に食べてもらうって
素晴らしいよな
俺もいつか死ぬんだったら
Aに食われて取り込んで欲しい
死んでもなお、好きな子と共に生きられるなんて
こんなに幸せな事ってないよな
食欲だか興奮だか分からない涎が口の縁をなぞる
全部ぜんぶ食べきって
思い出ごと残さず消化して忘れて
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ぽやま。(プロフ) - mariaさんコメントありがとうございます！設定はかなり意識してます！気づいて貰えて嬉しいです✨ (2023年2月19日 19時) (
レス) id: 23fa074e26 (このIDを非表示/違反報告)
maria - 占い師コネシマ・・・たしかに魔主役の最後のあとがきで祈禱師コネシマっていっていたけれど・・・ (2023年1月16日 1時) (レス) @page42 id: 2d8c9edfbf (このIDを非表示/違反報告)
ぽやま。(プロフ) - 塗さん有難うございます！更新は遅いですが見て頂けて嬉しい限りです！ (2023年1月3日 0時) (レス) id: 23fa074e26 (このIDを非表示/違反報告)
塗 - この作品、私のお気に入りです‼️最近寒いので、体調には気を付けて下さいね。 (2022年12月7日 7時) (レス) @page6 id: d1b072df9a (このIDを非表示/違反報告)
ぽやま。(プロフ) - 朝さんコメントありがとうございます！感想嬉しいです。続きぜひぜひ楽しんでください (2022年5月21日 14時) (レス) @page26 id: 215bd6f50b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽやま。 | 作成日時：2022年1月20日 8時
