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さっきまで誰も信じないとか
もう死にたいとか思っていたはずなのに、
何でか分かんないけど
どろどろした気持ちが無くなって、
すとんと身体の中に落ちた感覚がした
｢…貴方なら分かってくれると信じていました。
それじゃあ行きましょう。
Aさんが居るべき場所は
こんな所じゃありませんから。｣
彼は何処から持ってきたのか
檻の鍵でいとも簡単に扉を解錠した
私の手を握り、
慣れたように恋人繋ぎをしながら
その時にはもう、オスマンしか見えなくて。
｢…あ、うん、ごめんね、早く帰ろ。｣
ふわ、と鼻腔を擽った匂いが甘かった
なんの匂いだろう
でももう関係ないからいっか
ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ
ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ
(os side)
｢貴方は殺人などしていない。
…そうでしょう？｣
一言問うと、Aは瞳が大きく揺れて
はくはくと出ない言葉を連ね続ける
なんで知っているのか、
どうして私を信じてくれるのか、
聞きたいことは色々あるだろうけど
そんなの簡単
全部俺が仕組んだ罠だから
裁判所のお偉いさんには顔が利く
だから｢神のお告げだ。｣と言った
Aが犯人だと。殺人を犯したのだと。
そうするとあっさり死刑となった
面白いくらいに理想通りに事が進む
後は、Aが堕ちるのを待つだけ
絶望的な状況で俺が手を差し伸べてやれば
人の心は簡単に壊れていく
飴と鞭、とは少し違うが
彼女は今、飴の甘さを欲している
ほら、早くこっちにおいで
嫌という程甘く溶かしてあげるから
名前も今までの人生も全部捨てて
新しく生まれ変わって
それで一生、俺の傍に居てくれれば
俺もAも幸せに暮らしていける
甘く香る非合法のお薬の効果なのか
Aはやけに素直で
指を絡めても嫌な顔をしない
｢オスマンは、私を、捨てないよね？｣
｢えぇもちろん。
Aさんを見捨てるなんてしませんよ。
私は神様より貴方の事を見ています。｣
そう言うとAは顔を綻ばせ、
ふへ、と間抜けな笑い声を出した
｢そうだよね。
だって、オスマンは私を見てくれるから
犯人じゃないって分かってくれたし
うん、うふふ、うれし、嬉しいなぁ｣
牢から出ても尚
頭の中におクスリが浸透しているようだ
こんなに効果があるとは
ゾチ帝国だかなんだか知らないが
科学技術とはやはり凄いものだな
神様なんて居ないから
早く俺だけに依存して
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ぽやま。(プロフ) - mariaさんコメントありがとうございます！設定はかなり意識してます！気づいて貰えて嬉しいです✨ (2023年2月19日 19時) (
レス) id: 23fa074e26 (このIDを非表示/違反報告)
maria - 占い師コネシマ・・・たしかに魔主役の最後のあとがきで祈禱師コネシマっていっていたけれど・・・ (2023年1月16日 1時) (レス) @page42 id: 2d8c9edfbf (このIDを非表示/違反報告)
ぽやま。(プロフ) - 塗さん有難うございます！更新は遅いですが見て頂けて嬉しい限りです！ (2023年1月3日 0時) (レス) id: 23fa074e26 (このIDを非表示/違反報告)
塗 - この作品、私のお気に入りです‼️最近寒いので、体調には気を付けて下さいね。 (2022年12月7日 7時) (レス) @page6 id: d1b072df9a (このIDを非表示/違反報告)
ぽやま。(プロフ) - 朝さんコメントありがとうございます！感想嬉しいです。続きぜひぜひ楽しんでください (2022年5月21日 14時) (レス) @page26 id: 215bd6f50b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽやま。 | 作成日時：2022年1月20日 8時
