牢で2人でお話を。【os】 ページ14
───ジャラ、ジャラジャラ…
鎖が擦れる音が耳に入る
あぁ、気絶しちゃったのかな、私。
【W国へスパイとして潜入して
総統グルッペン・フューラーを始末せよ】
その命令を受けて
殺し屋である私がW国へ潜入した
途中までは良かった
少しドジな雑用係のメイドを演じて
じわじわと信用を得て、
お国同士の戦いには
あまり首を突っ込みたくないが
上からの命令だ。仕方ない。
そう割り切って
さっさと総統を殺して帰国する。
─────はずだった
｢あ、おはようAちゃん。
気分はどうや？よく眠れたか〜？｣
カチャ、と扉が開く音と同時に聞こえた
柔らかい雰囲気の話し声
…オスマンだ。
W国の外交官で総統からの信用も高い
外交に加えて軍の拷問も担当している
…もっとも、私がお世話になるなんて
思ってもいなかったけど。
お茶会に誘われた時に油断しなければ。
紅茶に仕込まれた強めの睡眠薬に気づかず
薬を誤魔化すためか砂糖がたっぷり入った
甘い紅茶を飲み干してしまった
次に目が覚めたのは、地下牢。
腕を鎖で繋がれてこの部屋から動けなかった
眠気が来ると水をかけられる
それのせいでまともな睡眠が取れない
｢もう、返事してくれなくて寂しいめう〜。
…で、どうや、話す気になってくれたん？｣
｢…話すも、何も。
私は金を貰ってこの国に来ただけだよ。
アンタのお察し通り、総統を殺す為にね。
でもその理由は知らない。
私は暗殺を指示されただけだから。｣
嘘はひとつも吐いていない
それでも目の前の彼は
細い目をこちらに向ける。
逃がさないとでも言うような、そんな目を。
｢…まぁ、そう言うだろうと思ったわ。
流石プロやね。その根性は凄いやん。
でも、こっちも仕事だから、
申し訳ないけどやるだけやらせてもらうわ。｣
そう言うと胸元から何か取り出す
寝不足だからか、目がぼやけて分からない
｢よーしよし。眠いんやな。
まぁ寝かせてないの俺なんやけど。
ほら、水分けてあげるから口開けてや。｣
小さく抵抗しても身体に力は入らない
下唇を押さえて簡単に口を開けられる
｢…ん、｣
口に流し込まれた水の中で
しゅわ、と何かが溶ける
少し酸っぱい、何だ、これ…。
飲み込むな、と頭は警報を鳴らすが
今の身体は使い物にならない
考える間もなく溶けたものは
胃の中に落ちていく
その感覚が身体にじわり、と染み込んだ
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ぽやま。(プロフ) - mariaさんコメントありがとうございます！設定はかなり意識してます！気づいて貰えて嬉しいです✨ (2023年2月19日 19時) (
レス) id: 23fa074e26 (このIDを非表示/違反報告)
maria - 占い師コネシマ・・・たしかに魔主役の最後のあとがきで祈禱師コネシマっていっていたけれど・・・ (2023年1月16日 1時) (レス) @page42 id: 2d8c9edfbf (このIDを非表示/違反報告)
ぽやま。(プロフ) - 塗さん有難うございます！更新は遅いですが見て頂けて嬉しい限りです！ (2023年1月3日 0時) (レス) id: 23fa074e26 (このIDを非表示/違反報告)
塗 - この作品、私のお気に入りです‼️最近寒いので、体調には気を付けて下さいね。 (2022年12月7日 7時) (レス) @page6 id: d1b072df9a (このIDを非表示/違反報告)
ぽやま。(プロフ) - 朝さんコメントありがとうございます！感想嬉しいです。続きぜひぜひ楽しんでください (2022年5月21日 14時) (レス) @page26 id: 215bd6f50b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽやま。 | 作成日時：2022年1月20日 8時
