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#12 ページ15

美門side


「これからKZ会議を始める。」


若武の声で、3ヶ月ぶりのKZ会議が始まる。



俺も話したいことがあったから、ちょうどよかった。
・・・アーヤ、いや、桜宮 彩のことで。



聞けば、今日の集合は黒木がかけたものらしい。


俺を含めた全員が、黒木に視線を送る。


「・・・昨日、アーヤを見つけた。」


「「はっ?」」


「いや、”見かけた”の方が正しいかな。あっちは俺に気づかなかったみたいだし。」


黒木は苦笑いをするが、その瞳はどことなく暗い。


そんな黒木とは対象的に、若武と小塚、七鬼は、目を輝かせ、最近は見ることのなかった、


あの頃のような笑顔を浮かべている。


「っしゃぁ!アーヤが戻ってきた!!」


若武は立ち上がって、ガッツポーズを取る。


「黙れ、バカ武。・・・それだけじゃないんだろ?黒木。」


上杉の鋭い指摘に、黒木はふっと笑い、若武たちは氷のように固まる。


「・・・アーヤを見かけた”場所”、どこだと思う?」


突然の問いかけに、誰一人反応できない。


「・・・Zビル。アーヤは昨日、Zビルに入っていった。」


「「・・・はっ?」」



アーヤが、Zビルに?なんで?



きっと全員が同じことを思っている。


沈黙が訪れた、その時。


「聞いたか?桜宮財閥の話。」

「ああ、驚いたよな。8年?くらい音沙汰なしだったのに。」

「今日、記者会見、あるらしいぜ!3時からだから、もう始まるんじゃね?」


通りすがりの男子の会話が耳に入った。



桜宮財閥?
・・・桜宮 彩と同じ名前だ。



俺は鞄からタブレットを取り出し、その記者会見を検索する。


「美門?どうしたの?」


小塚の声を無視して、記者会見の生中継を流した。


「これ、見て。」


全員が頭に?を浮かべながら、画面を覗き込む。



[〜〜あ、今、若い女性と数名の男性が会場に姿を現しました!まもなく始まる様子です!]



カメラのフラッシュ音が止めどなく流れる。


そして。


若い女性が正面を向き、口を開いた。



【本日はお集まり頂き、ありがとうございます。 桜宮財閥の跡取り、桜宮 彩です。】



それは、クラスに編入してきた、桜宮 彩、、、俺達がよく知るアーヤだった。

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りぃな(プロフ) - 桜さん» ありがとうございます!!がんばりますね!! (2019年8月31日 13時) (レス) id: 8b4bde61c2 (このIDを非表示/違反報告)
- すごく面白いです!更新頑張ってください! (2019年8月31日 6時) (レス) id: 719e5a0d68 (このIDを非表示/違反報告)
りぃな(プロフ) - hiho0227さん» ありがとうございます!!がんばります!! (2019年8月27日 18時) (レス) id: 8b4bde61c2 (このIDを非表示/違反報告)
hiho0227 - とっても面白いです!更新頑張ってください! (2019年8月27日 17時) (レス) id: 8b1270c1d0 (このIDを非表示/違反報告)
りぃな(プロフ) - ひなさん» ありがとうございます!楽しみにしてくれる人がいて嬉しいです! (2019年8月26日 10時) (レス) id: 8b4bde61c2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:りぃな | 作成日時:2019年8月16日 23時

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