打開策 ページ30
(美門視点)
「しっかりしろ、立花！」
七鬼が切羽詰まった声を上げると、上杉と黒木がすぐに異変に気づき2人に駆け寄る
「おい七鬼、どうした！？」
「た、立花が･･･変なんだ。体が熱いし、なんかぐったりしてる･･･。」
上杉はしゃがみこみ、アーヤの体を調べ始める
俺はその様子を、動けないままただ見ているしか出来なかった
「･･･どうだ？上杉」
「･･･今目に見える外傷は、頭部及び頬からの出血。立花の動きからすると、服の下にも怪我があるだろうけど、今の状態で調べるのは危険だ。立花は今、発熱していて脈も速い。これ以上身体を冷やす訳にはいかない。
黒木！すぐに救急車呼べ！」
黒木が頷きながら素早く携帯を出し立ち上がる
黒木が携帯を耳に当てながら移動しようとした時、アーヤが上杉の上着の袖を掴んだ
「ま･･･て。よば、な･･･いで。･･･あいつらが･･････あいつらが、来ちゃう･･･。」
怯えた目をしながら必死に懇願するアーヤに、上杉は固まる
そして黒木の方に走り寄り、携帯をひったくると通話終了ボタンを押す
「･･･なんの真似だ？時間がないんだぞ」
上杉の行動に、黒木は静かに怒りながら凄む
それでも上杉は怯まずに、まっすぐ黒木を見据える
「立花本人が、呼ぶなって言ってる。立花は今精神的に不安定だ。今の状態で下手なことすると、精神障害になりかねない。」
「確かにそうだが、アーヤは今頭部から出血してる。すぐに手当をしなきゃ、手遅れになる。」
お互い一歩も譲らないという感じで、沈黙が流れる
今は揉めている場合じゃないでしょ！
こうしていても、アーヤの容態は悪くなる一方だ！
なにか打開策をださないと･･･
そこでやっと俺の思考は動き出した
打開策･･･打開策･･･
なにか、ないのか･･･？
その時、ピーンと閃いた
そして、考えるよりも先に口が動いてた
「俺に提案がある！要は、アーヤを安心させつつ病院に行ければいいんでしょ？
病院に急行するなら、救急車は欠かせない。だから、救急車はここに呼ばず、アーヤが安心できる所に呼ぶ。アーヤは俺達を信用してるから、俺達の中の誰かの家にアーヤを連れてく。そこまで慎重に運べば、あとは救急車で運べばいい。」
かなり強引な打開策だけど、どうだ･･･？
沈黙の中、全員の顔色をうかがうと迷ってるやつが多かった
一か八か･･･！
「アーヤの体も心も守るには、これしか方法がないでしょ！
多数決をとろう」
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桜道 あすか - 何回も読んでも飽きません。 (2021年11月27日 10時) (
レス) @page3 id: 47dc307598 (このIDを非表示/違反報告)
桜道 あすか - チョー面白い！最高！ (2021年11月27日 10時) (レス) id: 47dc307598 (このIDを非表示/違反報告)
天 - ゆいさん» こちらの作品を参考にして、作品作ってます！勝手な真似してすみません！(-_-;)こちらの作品はとても面白くて、いいと思います！←(((上から目線で言うな これからも頑張ってください！(^_^) (2020年4月22日 8時) (レス) id: 617ab3f098 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっきー(プロフ) - すごく面白かったです！キャラクターめっちゃめちゃ似てます！！ (2019年11月16日 22時) (レス) id: 7dc54480e0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - ふるるさん» きゃーーー！！ すっごい嬉しい(T_T) 続編の更新頑張る！！(更新遅いかもだけど･･･w) (2018年3月24日 16時) (レス) id: bbfcbf9d20 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆい | 作成日時：2018年1月3日 20時
