消えたアーヤと･･･ ページ25
(美門視点)
あれから30分ぐらい走り続けて、ようやく目当ての車にたどり着く。
車はどこかの廃工場に止められていて、中は無人だった。
･･･さすがに、疲れたな･･･
でも、まだへばる訳にはいかない･･･！
最悪、これからあの男達と戦闘しないと･･･
みんなを見ると、やっぱりみんなも肩で息をして顔にびっしり汗をかいていた。
特に上杉、小塚、七鬼はひどそうだった。
俺も戦闘になって勝てるほど、体力が残ってない･･･
この戦力差であいつらと戦うのか･･･
「全員聞け。今中はどうなっているのか分からないが、事は一刻を争う。突入するぞ！
作戦は、俺と黒木があの男達を引きつけてる間に他の全員でなんとかアーヤを救出しろ。」
全員が一斉にうなずく。
そっか･･･
別に戦って勝たなくても、アーヤを助けさえすればいいのか･･･
･･･俺も、結構余裕なかったのかな･･･
･･････ま、アーヤの事だし、当然でしょ！
気を取り直して俺達は移動し始めた。
そして、ドアのない入り口付近で人の位置を掴むために匂いを嗅いだ時、俺はギョッとした。
人の匂いは一応するが、それは残り香だった。
つまり･･･
アーヤがいない！？
どうなってるんだ！？
動揺していると、黒木に肩を引かれた。
「おい、どうした。」
「アーヤが･･･いない。」
黒木は一瞬目を見開き、すぐに切羽詰まった声を出した。
「他の奴らは！？」
「･･･ここには誰もいない･･･。」
「じゃあアーヤの匂いは！？消えてないか！？」
「･･･それは残ってる。」
「それだったらお前だけが頼りだ！動揺するのは後にしろ！」
「･･･分かった！」
アーヤが危ない！
今は集中しないとな･･･
･･･こんな時だけど、黒木がここまで感情的になるなんてな･･･
なんだよ、動揺を後回しにするって･･･
見られてちょっと良かったかも･･･
･･･でもこれだけ取り乱すって事は、それだけアーヤの事を･･･
いや、今は集中だ！
大きく何度か深呼吸をし、アーヤの残り香を辿ろうとする。
その瞬間、俺はまた驚いた。
自分の鼻が信じられなくて･･･いや、信じたくなくて、何度も嗅ぎ直す。
でもそれは何度嗅いでも変わらず･･･
･･･中に入って確かめるしかないっ！
「中に入ろう！」
そういうと同時に、みんなの意見も聞かずに走り出す。
そして匂いの元に急いで向かうと･･･
･･･そこには、血痕が残っていた。
やっぱり、血の匂いだった･･･
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 42人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
桜道 あすか - 何回も読んでも飽きません。 (2021年11月27日 10時) (
レス) @page3 id: 47dc307598 (このIDを非表示/違反報告)
桜道 あすか - チョー面白い！最高！ (2021年11月27日 10時) (レス) id: 47dc307598 (このIDを非表示/違反報告)
天 - ゆいさん» こちらの作品を参考にして、作品作ってます！勝手な真似してすみません！(-_-;)こちらの作品はとても面白くて、いいと思います！←(((上から目線で言うな これからも頑張ってください！(^_^) (2020年4月22日 8時) (レス) id: 617ab3f098 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっきー(プロフ) - すごく面白かったです！キャラクターめっちゃめちゃ似てます！！ (2019年11月16日 22時) (レス) id: 7dc54480e0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - ふるるさん» きゃーーー！！ すっごい嬉しい(T_T) 続編の更新頑張る！！(更新遅いかもだけど･･･w) (2018年3月24日 16時) (レス) id: bbfcbf9d20 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆい | 作成日時：2018年1月3日 20時
