巾着袋は知っている。

久しぶりの集合 ページ1

昨日の夜、小塚君から電話があった。

−−−−−
「もしもしアーヤ？若武が明日カフェテリアで集合だって。」
「もしかして、事件？！」

久しぶりの集合だっただから、ちょっと興奮気味になってしまった。
若武は事件が全然ないとたまにみんなを集めるけど、やっぱり事件で集合の方が楽しみ！

ドキドキしながら返事を待っていると、明るい声が帰ってきた。
「うん。若武が事件だって言ってたよ。」

やったー！
わーい！！

−−−−−
いつものように急いでカフェテリアに行くと、隅の目立たない席にもう私以外の全員がそろってた。


私に気づいた黒木君が手を挙げてくれた。

私が席に着くと同時ぐらいに、若武がたちあがった。

「諸君、今日はよく集まってくれた。今日は我が偉大なる探偵チームKZが扱うに相応しい事件が起こった。」


すごいもったいつけた言い方で、みんなちょっと呆れてた。
･･･上杉君はウエッて顔してたけど。

「今回我が探偵チームKZが捜査する事件は、最近世間を騒がせている連続爆破事件だ！！」

連続爆破事件!?
それって最近ニュースでひっきりなしに放送してるやつ？？


“爆破”と聞いて青ざめてると、みんなが次々に言い出した。

「それってもう警察が動いてるやつだろ？わざわざKZでやんなくてもよくね？」
「僕は、どの爆弾が使われてるかとかになら興味あるなぁ。」
「なんで急にニュースでやってるようなやつ捜査する気になったんでしょ。」
「･･･爆破、ちょっと見てみたいかも･･･」


捜査に直接賛成するような声は聞こえなかったけど･･･
みんなの目が光って見えるのは、気のせいだよね？


「諸君の言い分はもっともだ。だが、今回の爆破事件はこの近辺で頻繁に起こっている。このまま放っておけば、いつか俺たちにも被害が及ぶだろう。その証拠に、前回の爆破は俺の家のすぐ近くで起こった。これ以上被害が拡大する前に、我が探偵チームKZでこの事件を解決しようじゃないか！！」
「つまり、若武先生は近くで起きた爆破にビビったってわけだ。」

若武が言葉に詰まると、上杉君と翼はそれを見逃さなかった。
「へぇー、爆破が怖かったのか、若武。」
「案外子供なんだね。」
「いや、身長も含め、色々子供だろ。」
「今何つった上杉ぃ！」
「ガキだって言ったんだよ。ガ・キ！」
「やるかぁ！上杉！」
「やってやろーじゃねーか！」

二人が胸ぐらを掴んで立ち上がったところで、黒木君が止めに入った。


やっぱり、子供の喧嘩みたい･･･

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