あなたがいるだけで笑顔になれる

1.私の思い ページ2

アーヤside

翼「おはようアーヤ！」

うっ。

彩「おはよう。」

そうやって、私の気持ちがばれないよう必死に笑顔を作る。

けど、胸が.....痛い。
翼は、カッコいいし
運動神経もいいし
面白いし
人を傷つける事が嫌いな優しい人。

だから、私なんて好きになってくれるはずない。
だって私は可愛くないし
地味だし
すぐ若武にムッってするし
臆病だし
翼とは正反対だから。


それに、KZの協定がある。
翼は、KZを大切にしている。
だから協定を破ってまで恋愛をするとは思えない。

そう思っても、翼を見るたびに胸が高鳴る。
そして、痛い。
なんで。
私が知ってる限りの恋愛は、ドキドキするだけのものだと思っていた。

けれど、痛い。
胸が、痛い。
苦しいよ。
辛いよ。
なんで、私は翼を好きになってしまったのだろう。

いつもだったら、普通に楽しめるのに。
こんな気持ち、無くなってしまえばいいのに。

私は、横に翼がいるのに泣いてしまった。

翼「アーヤ？どうしたの？何か悩んでるなら言って。」

言えるわけないじゃん。
あなたが好きですって。
私は黒木くんじゃ無いもん。

だから私は首を横に振った。
その時の翼の顔は、ショボンとした子犬のようだった。
その顔は反則だよ。
もっと好きになっちゃうじゃん。

ねぇ、翼は私の事どう思ってるの。

彩「教えてよ...。」

涙交じりに言った。
翼はそれに気づいて、そっと私を抱きしめてくれた。

やだ。やだ。
やめて。
胸が苦しいよ。
そんな事されちゃうと、もっと好きになっちゃう。

その後、私は泣き疲れて翼の胸の中で寝てしまった。
翼はそっと私を抱き上げて、耳元で囁いた。

翼「好きです。だから貴方の事聞かせてください。」

もちろん寝ていた私には、聞こえなかったけどね。

2.周りからの視線→←Prolouge

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す