第六話「あひゃあ〜」 ページ7
「また会いましたね。」
「…………。」
あひゃあ〜。微笑む彼の顔が恐怖と感じる。
「御機嫌よう。良い学校ですね。勉強が捗りそうで良い。」
「え?何故居るのです?気持ち悪い。」
何故私の通っている大学に彼が居るのだろうか。もう恐怖過ぎて初めて他の生徒の前で感情を出してしまった。持っていた資料を彼に投げ、後ろに三歩逃げる。
「フフ、そんな伊藤潤二キャラクターの様な顔をしなくても。」
「見えてもいないのに私をホラー漫画の顔にしないで下さる?」
「雪女が…感情を出した…。」
「誰だ…あの男。中本様と対等に話せるなんて…。」
面倒臭い。ギャラリーが集まって来た。…というか雪女て。此奴等は私の事を妖怪と思っていたのか。なんと失礼な。私は他人を凍らせる能力なぞ持って無いわ。
「彼女が雪女?こんな感情豊かな彼女が?貴女キャラ作り過ぎなんじゃないですか?なんで自分を外に出さないのです?モテますよ?」
「モテなくて結構。私は一人がいいの。お願いだから、私の前から消え失せてくれる?不快だわ。」
「そんな。私は愛する彼女に会いに来ただけなのに。」
胡散臭い彼の台詞に周囲の人間達は信じたのか知らんが驚きを隠せず一気にざわめき出す。
「ちょっ、やめて下さる!?嘘を周りに充満させないで!嗚呼もう面倒臭い!!!というか、本当の理由を言ってくださる?軍警の仕事でしょう?!」
すると彼は嬉しそうに「へぇ?私の事、調べたのですか?」と自意識過剰な事を言ってきた。
な、殴りてぇ〜!!!
「まぁ、そうですね。今日は仕事です。では私は仕事に戻るとしましょう。」
そう言うと彼は私の額に接吻をし、揶揄う様に笑いながら、
「へ…??あれ???」
段々と彼は薄くなり消えていった。
え?ゆ、幽霊…??私の額を接吻して…彼……って。
「うぉおおおっちょっやめっはぁあ??何やってるの!?」
私が全力で接吻された額をハンカチで摩擦の熱で焼けそうな程擦る。すると。
「カカカッ。条野の奴、やりおるわい!」
後ろから、可愛いらしい女の子の声がした。振り向くと其処には大学には普通居ないであろう容姿端麗で、軍服を着た小さな少女が立っていた。
ええ…??幽霊に幼女…??もう分からないわ。
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肉塊(プロフ) - 冬斗さん» わーいありがとうございます〜もっと頭悪い小説にするので何卒〜 (2022年7月28日 10時) (レス) id: 9c26b5fd8b (このIDを非表示/違反報告)
冬斗(プロフ) - そう言っていただいて嬉しいです…!作品いつも楽しく読ませて貰ってます! (2022年7月28日 10時) (レス) id: 2506e918c7 (このIDを非表示/違反報告)
肉塊(プロフ) - 冬斗さん» いや草。誤字の指摘、ありがとうございます。あと自信を持って下さい。何回も謝る様な事貴方様言ってませんよ( 'ч' ) (2022年7月28日 10時) (レス) id: 9c26b5fd8b (このIDを非表示/違反報告)
冬斗(プロフ) - なってしまいます。うぅ…文章が長くなってしまいすいません…失礼しました… (2022年7月28日 9時) (レス) id: 2506e918c7 (このIDを非表示/違反報告)
冬斗(プロフ) - すいません…自分なんかが初コメでおこがましいと思いますが、第四十七話の「再会」の最後の方で『あの時は彼が』の後が『鮭の飲み過ぎ』になっていました。恐らく『酒の飲み過ぎ』だと思います。このままでは夢主の中で、条野さんがしゃけを飲んで酔う人に (2022年7月28日 9時) (レス) @page49 id: 2506e918c7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:肉塊 | 作成日時:2021年9月24日 3時