さとりが4人 ページ5
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両親は私を酷く虐待する様な人達でした
理由としては、私が人の心を読む覚妖怪だったからです
それでも五歳までは何の変哲もなく過ごしていました
寧ろ可愛がって貰えた位ですよ
家は貧乏でしたが、なんとかやって行ける家計でした
確か、あれは五歳の誕生日でしたかねぇ、何故か母の本心が見えました
『この子を早く捨てなければ』
そんな事を見た私は思わず聴いてしまったのです
「すてるって、どうして?」
とね
勿論母はその事を気味悪がりましたし、父もそれに便乗してご飯を抜きにするなどしてきました
そこで幼いながらに気づいてしまいました
””わたしはこのいえにはいらないんだ””
それから暫くして私は命を落としました
死因は餓死。
五歳の幼子の遺体は乱雑に捨てられ、埋められることも無かったです。
然しそれが良い方向に働きました
その辺をさ迷っていた鬼火が私を見付けて、私の身体に入ったのです
覚妖怪の魂は(何故か)未だ消えていませんでしたし、鬼火が入ったことによって覚と鬼のミックスになりました
生き返った当初は意味が判らず、取り敢えずは森の中へ
途中で木霊さんが、「地獄はあっちだよ」と道を示して下さいました
そのまま云われた道を進んで行くと、白い人が居ました
そう、皆さんご存知の通り、その人物は白澤です
白澤は「お嬢ちゃん、こんな所で何やってんの?」と優しく声を掛けてきました
まるで幼女を攫う誘拐犯のように
「いくところがないの」
と、私は白澤の話を遮り云いました
「あぁ、それなら家においでよ、仕事も出来て一石二鳥じゃない?」
傍から見たら唯の誘拐ですが、私から見たら心優しいお兄さんでした
心を読んで悪巧みは無いと気付いていましたしね
私は素直に白澤に着いていくことにしました
そして白澤の元で着々と技術を増やし、どんどんと成長していきました
そしてある日、白澤からこう言われました
「雫ちゃんはもう1人でできる位に成長したよ」
……………何だ此奴。と思いながら白澤を軽蔑しました
・
と、白澤の話はこれくらいにして、次は鬼灯と会った時のお話をしましょうか
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作者名:狐鬼 | 作成日時:2018年12月12日 20時