転入してきたのが最強紋の女の子だったんだけど。2【歌い手】

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side…A




『ようこそ不思議の国へ！初めましてアリス、私はチェシャ猫。この国の案内人さ！』




……だいぶ慣れてきたと思う

こんなに可愛らしいチェシャ猫の姿をしているのに、口調はほぼ正反対。一発目からこんなにスラスラと厨二病地味た台詞が言えるようになっていたのも、生徒会室での練習あってのことだろう。


最初こそ躊躇うものの、いざやってみれば楽しいものだ。




「うわぁ、可愛い……っ！」

「チェシャ猫だぁ……っ！」



よしよし、結構好感触。引かれなくて良かった、と心の中でホッと胸を撫で下ろす。



Ｓクラスの出し物は、カフェとちょっとした迷路。

これはどちらも【空間】魔法を使っており、ありもしない空間を3つ作り出し、うち2つにカフェと迷路が収納されている。そのどちらかの空間へまでは、森をモチーフとした廊下のような広い空間が広がっていて……これは、【地】の植物を使ってる。
Sクラスと言えど、うらたんよりは全然弱いしすごく簡易的で脆かった(※彼女の意見です)から驚いたけど、世界観の為だそうだ。


カフェが目的ならカフェへ、迷路が目的なら迷路のある所へ案内するのが私達の仕事。


Ｓクラスならではだ。この完成度の高さ。





『さぁアリス達、カフェと迷路……どちらに用があるんだい？』



「へっ？……あ、えっと、カフェ……だよね？」

「えっ？う、うん！カフェでお願いします！！！」




センラさんの提案で、ウィンクをして見れば2人は明らかに動揺してしまった。あ、やべ調子に乗ったわ……

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