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side……Snr
緊急事態だと騒々しい先生達から知らされ、学園祭が中断された。
緊急事態の内容を聞かされないまま避難を急かされ、着いた先の体育館はもう混乱状態。そこには既に生徒が多数整列もせずに野放しにされ、先生もそれを鎮めようとプチパニックを起こしてザワザワしていた。
これなら多少の音は掻き消される、と避難される中で俺は咄嗟に持ってきた自身の武器をパッパと固定し、長袖ジャージを整えて分からないようにする。
……ん?あれは衣装?ってことは広場のステージの人達の筈やな
ここからは結構遠いはずなんに、もう此処にいるってどういうことやろ?
流石に不思議に思って村人の格好をしている男子生徒に声を掛けてみる。
「……あの、」
「え?誰……って折原センラさん!?」
「は待って待って心の準備が……っ!」
……話を要約すると、どうやら広場の人達は一斉に"転送"されてきたらしい。(反応についてはノーコメントで)
「こんな大人数を1発で転送……
そんなん出来るのは一組の優等生かSクラの【空間】所持者……でもみんなここに避難してるはずやから……」
そう、此処には当然Sクラの生徒も避難してる。
先生も……"全員"ここにいる。なら緊急事態に対応してるんは誰か。
思考をはたらかせる途中、俺は重要なことに気づき、最も簡単な結論に至ってしまった。
「そういえばまだ騒がしいなぁ……
生徒会のみんなは……、っ!!」
混乱する生徒達を落ち着かせる上で一番有効な手段であり信頼された存在、生徒会のみんながこの場にいないことに。
と、いうことは……
「この緊急事態に対応してるんは……というか、転送させたのはそらるさん!?」
サッと血の気が引いていくのが分かった。……Aもいない
つまり、先生の手に負えない何かを生徒会が……!
ぶっちゃけていうと生徒会メンバーの方が教師よりも強いと、そう思わせられることが今までに何回もあったことは事実。そしてそれはいつも戦闘に関する力だった。
「ちょ、ちょっと!折原君!!」
先程の男子2人にどこから転送されたかを聞き、体育館の入口に立つ先生の横を元々の身体能力を駆使して通り抜けた。
先生静止の声も無視し、俺は……全力で走り出す。
紋章もない俺に何が出来る?……ただの足でまといにしかならないやろな
それでも、ただ避難させられてるだけなんて
「出来るわけ、ないやろ……っ!!」
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キツネ(プロフ) - や、ヤバい。しらす(。∀ °)で話が何も入ってこねぇ!ていうかそこで爆笑したw (2019年5月12日 23時) (レス) id: f12a239c64 (このIDを非表示/違反報告)
ばけモノ。(プロフ) - 赤りんごさん» そう言っていただけて嬉しいです!移行したパート3の方もよろしくお願い致します! (2018年8月27日 21時) (レス) id: edcac17eb5 (このIDを非表示/違反報告)
赤りんご(プロフ) - ばけモノ。さん» いやいや、全然大丈夫です!この小説大好きです!更新楽しみにしてます! (2018年8月27日 21時) (レス) id: d52f074cb8 (このIDを非表示/違反報告)
ばけモノ。(プロフ) - 倖穂さん» 可愛いイラストをありがとうございました!まだ1話しかないですが移行致しましたのでそちらの方もよろしくお願いしますね!(´∀`) (2018年8月27日 21時) (レス) id: edcac17eb5 (このIDを非表示/違反報告)
ばけモノ。(プロフ) - 赤りんごさん» 凄く嬉しいです!とても可愛いイラストをありがとうございましたぁぁ!!文字数の関係で本作には感想を書けませんでした、…すみません……。 (2018年8月27日 21時) (レス) id: edcac17eb5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ばけモノ。 x他1人 | 作成日時:2018年7月19日 23時