金と紫 (ページ15)

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みないかおページ15

･

過去～約数年前～

「はぁぁぁぁ」

とある少年院では1人の男のため息が響いていた
男の名前は灰谷蘭

「ひま──」

それもそのはずココは少年院
罪を犯した少年達が更生する場だ

竜胆は散髪に行っている
もちろんオシャレな髪型など出来ない。坊主だ

「ﾁｯダセェ髪型､早く伸ばして‐」
「兄ちゃん」

くるりと蘭が振り返ると弟である竜胆が涙目で立っていた

「ぶはっ。竜胆､チクチク‐」
「兄ちゃんもだろ!」

「オイ」
「?」

蘭と竜胆に話しかけたのは身長が低めの男だった

「見ねぇ顔だな。新入りか?」
「誰だテメェ」
「あ゛?」

竜胆が先に出て男と話した

「ま‐ま‐竜胆落ち着けって。」
「･･うん」

「んで､お前､誰?」

蘭が穏便に聞く

「黒川イザナだ」
「黒川ね」
「イザナでいい」

黒川イザナと名乗った男は日本人離れした褐色の肌に紫の目､透き通るような白色の髪をしていた

「お前らは?」
「灰谷蘭と弟の竜胆」

蘭が竜胆の事も代わりに紹介する

「なんで捕まったんだ?」
「傷害致死‐」
「へ‐」

尋ねたに興味を示さないイザナ

「オマエら歳は?」
「13」
「同い年だな･･･」
「エ､同い年?」

年下だと思っていた2人は驚いた

「スンマセン」
「ん‐?気にすんな‐ｯ」

竜胆は上下関係がしっかりしているため､イザナが1つ年上だとわかった直後敬語を使い始めた

「別にタメでも構わねぇよ」

1つ違いだしなと付け足すイザナ

後にあの3人とも出会い､極悪の世代と呼ばれることになる