彼らと幽霊の話−２ ページ13
――８月１４日 夕方――
俺はかねてからクラスメイトと計画していたことのため、準備を始めた
カバンに入れる荷物を目の前に並べ、全て揃っているか確認をする
「懐中電灯に携帯に、それにこれに…と、よしっ 全部ある」
並べた荷物を全てカバンの中にいれ、それを背負う
そして自分の部屋を出るとキッチンで皿洗いをしている母に
「行ってくる！」
と言うと、玄関へダッシュした
そんな俺の背に
「夏祭り、楽しんできなさいよー」
と母は声をかける
靴をはきながら「あぁ、楽しんでくる」と答え、
靴をはき終わるとすぐドアを開け、外へと飛び出した
家から少し離れたところで、俺は我慢ならなくて思わずこうつぶやいた
「夏祭りに行くなんて嘘に決まってんだろ」
今から行く場所は、母が言った通り夏祭りの開催されるところ、ではなく
とある廃墟だ
嘘をついたのは当然と言えば当然だった
廃墟に、しかも夜に行くなどと言えば絶対に止められる
だから夏祭りに参加すると嘘をつき、夜に出かけることを不審に思われないようにしたのだ
大通りに出て、バス停に駆け寄る
ちょうど乗る予定だったバスが来て、そのバスに乗る
バスに揺られること約１５分
俺は公民館前のバス停に降りていた
日は落ちかけており、空は夕方の紅色から夜の闇色へと変わりつつあった
俺は公民館の横道を進む
ここから、廃墟までの道のりは頭に入っていて、迷うことはない
・・・
そしてついに廃墟の建物へと続く坂が見え始め、俺は走りだした
すでに夜になり辺りには街灯がついていたが、坂にはその街灯はなくほぼ真っ暗だ
しかしそれに構わず、坂を駆け上っていると
闇に紛れ「何か」が俺の前を素早く横切った――――
俺がそれが黒猫だと気づいたときには、猫の横を通り過ぎていた
猫の金色の瞳がなぜか印象に残った
坂も終わり、平らな道に出ると廃墟全体が見える
それとともに俺を待っていたらしい、この計画を一緒に立てた仲間も見えた
「遅いっ 早く入るよ！」
と言う仲間の１人に俺は
「ゴメン、そうしよう」と言い、中へと入ろうとした
そのとき、
「ニャァ」
黒猫の啼き声がした
なぜかそれが俺に向けられたもののような気がして後ろを振り返る
「どうした？」
仲間が俺の様子に気づいて聞く
「今、猫の啼き声がした気がしたんだけど…
気のせいか」
いると思っていた黒猫を見つけることができなかった俺はそう答え、
仲間に続いて中へと入った
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寒極氷化(プロフ) - とらさん» いやぁ、ＣＭみたいな猫だったら私は嬉しいですけどねｗｗ それに、ガン付けている黒猫も可愛い！！！！ (2014年6月10日 17時) (
レス) id: c03204db58 (このIDを非表示/違反報告)
とら - それでも黒猫のよく顔を見た人によれば｢ガン付けてる｣とのこと、確かにシャムとかよりもきつく見える、CMみたいな｢鯛食べたい｣との要求はないが(笑) (2014年6月9日 20時) (携帯から) (レス) id: 76e6498593 (このIDを非表示/違反報告)
寒極氷化(プロフ) - とらさん» それはすごく羨ましいしですね！ 私なんか、何回逃げられたことか…(T_T) (2014年6月9日 18時) (レス) id: c03204db58 (このIDを非表示/違反報告)
とら - 確かに黒猫の不吉な噂は聞きますが自分にしてはその辺にいるただの猫ですね、黒猫に何回絡まれてきたのやら (2014年6月7日 20時) (携帯から) (レス) id: 76e6498593 (このIDを非表示/違反報告)
寒極氷化(プロフ) - アリスさん» ホントですかっ 自分ではどうもそう思えないので、そう言ってもらえるのは嬉しいです (2014年6月2日 17時) (レス) id: c03204db58 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：寒極 氷化 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kangoku/
作成日時：2013年11月10日 0時
