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しばらく時間が経ち、また父と私と玉森くんが集まった
玉森「もう着くみたいです、今連絡がありました」
父「そうか、挨拶をしないとね」
「その必要はないです」
そう言って隣の部屋から来たのは北山先輩だった
玉森「どうして、、、入れるわけがないのに」
父「なぜ君がここにいる」
玉森くんも父も驚いた顔をしていた
そして私を見ている
A「、、私は何も、知りません、、、」
なんで、、、なんで、先輩がここに、、、
北山「Aは本当に関係ないですよ、乗り込んできたのは僕の意思です」
父「何しに来たんだ。柴田、彼を外に出すんだ」
柴田「………はい」
北山「話を聞いてください!あなたは知らないんです、あなたの会社は吸収されるって」
父「その話は玉森くんとしてなしになっていることだ」
北山「これを聞いても、そう言えますか!」
北山先輩は何かをそのまま流し始めた
北山「これはついさっきエレベーターホールでの会話です」
流れた音声は金城様の声だった
「これで高瀬グループがうちに下ることになるのね」
「アメリカの支社も景気に乗れば金城はもっと大きくなる」
玉森「爺ちゃん……」
父「………本当の話なのかこれは」
北山「ええ、ほんの数分前のことですよ」
父「玉森くん、君は嘘をついたのかい」
何がどうなっているのか、私にはもうわからなかった
玉森「ちがっ、、俺は本当に、、そんなこと知らなくて」
北山「1番危惧してたことなんじゃないんですか」
父「…………っ」
「騒がしいですねぇ、、」
「どうしたんだい裕太」
玉森「爺ちゃん、、、話が違うよ!約束したのに」
北山「もう、高瀬さんは知ってますよ」
父「条件が違うなら、同意はできないよ、玉森くんすまないが……」
「何を言ってるんですか、もう決まったことでしょう?」
優しい方、そう思っていたのに
今では2人の笑顔がとても恐ろしく見えた
父「まだ話の途中です、取り下げるのは可能かと」
「今断るというならそれ相応の「爺ちゃん!」」
玉森「なんで、、、」
北山「………」
父「っ、、、」
A「お父さん、、、、」
父は私の方を見ながら
歯を食いしばっていた
必死に考えている時の顔だ
この場をどう乗り切るか、相当悩んでいる
北山「僕ならそんなことないのに」
父「君は黙っているんだ」
今この空間はとても恐ろしい空間だ
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作者名:ころん | 作成日時:2021年3月31日 7時