失われた愛に滴る青い涙8 (ページ49)

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第389話ページ49

貴方side

貴「っ！！」

ｶﾌﾞﾄ「ﾌﾌﾌ……。どうしたの？君の最愛の人だよ」

貴「サ、サソリ…様…………っ…？」

生気を宿さない古い人形のような……

伏せられた目には何も写っていない…

貴「ど…どうして……………」

ｶﾌﾞﾄ「二代目火影、扉間が考案した穢土転生と言う術さ

それを大蛇丸様が成功させた」

貴「穢土転生……………」

ｶﾌﾞﾄ「今は只の死体だけど

この札をサソリに組み込めば、魂が宿る。

以前のサソリ同様、自分の意志で動くし喋る…。

だけど僕が動きを制限することもできる。

つまり、操れるって事。人格を縛ってね」

貴「っ………」

ｶﾌﾞﾄ「どう？君にはサソリが必要なんじゃないの？

サソリに戻ってほしかったら、マダラに従うんだね」

貴「そんな偽り…………

サソリ様はもういないっ…」

ｶﾌﾞﾄ「サソリも息子に会いたいと思ってるんじゃないかな」

貴「っ…………」

ｶﾌﾞﾄ「ほら、こんな近くにいるんだよ？

マダラの意をのめば、触れられる近さだよ

あ、ちなみに生身。流石に傀儡では蘇らないからね」

マ「このサソリはどうしても死者の体だ。

穢土転生の独特の目を持つ。

だが無限月読ではサソリそのもの。

お前が愛したサソリだ。

思い出せ……。サソリと誓った永遠の愛を…」

貴「っ…………」

ｶﾌﾞﾄ「お望みなら…長門、デイダラ、イタチ、角都…。

そして訳あって一時的だけど君の姉さんも呼べる。

さぁ、どうする？僕達と手を組む気になった？」

貴「！」

ｶﾌﾞﾄ「えー、何？」

唇を噛みしめ、カブトの頬ギリギリを狙ってクナイを投げる

貴「マダラ…。

分かった…。あなたの駒になろう…」

ｶﾌﾞﾄ「愛には勝てないね」

貴「黙れ」

マ「ﾌﾝ…。よく言ってくれた。

だがお前を駒にするつもりはない。

お前の行動を縛るつもりも命令するつもりもない。

俺がお前に頼むのは、この忍世界に最後の痛みと、憎しみを。

お前の力を存分に発揮して好きに暴れてもらいたいだけだ」

貴「……」

マ「カブト」

ｶﾌﾞﾄ「あぁ。いい表情だよ、A。

今、蘇らせてあげるからね…」