失われた愛に滴る青い涙8 (ページ45)

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第385話ページ45

貴方side

貴「自滅の方法なんていくらでもある…。

舌を噛み切るとか、一気にチャクラ放出とか」

カ「……」

貴「だけどね……。

私も人間で…女だから………。

まだ一つだけ残ってるこの世の希望に未練があるの…」

カ「………希望…？」

貴「そう。私の唯一の希望……。

あの人との愛そのもの…。

私とあの人が共に過ごした証…」

カ「ど、どういう事……」

貴「いざとなると……

その希望が頭に浮かんで自分を殺る事ができない…」

カ「なんで俺なわけ……？」

貴「ペイン襲撃の時、私の手にかかりたいって言ったでしょ

同じ…。誰かも分からない人、さほど関係を築いていない人より

カカシの手で……」

カ「断る。」

貴「最後の頼みなんだけど」

カ「最後とか、言わないで。

……………………Aの希望って…この世に一つなの…？」

貴「うん」

カ「……………俺は…なれ、ない…？」

貴「…………何が？」

カ「俺は………Aの希望になれない…？」

貴「どういう事？」

カ「……………また……昔みたいに……」

貴「コレ。何か分かる？」

そう言い揺らす赤い光と青い光

カ「何って…ピアス、でしょ？」

貴「違うよ」

カ「え…？」

貴「本来なら、左手の薬指にはめるもの」

カ「……………」

貴「赤い方が私の。

青い方が私の愛した人の。」

カ「っ……」

貴「私には永遠を誓った相手がいる」

カ「知ってるよ……」

貴「なら、もう、分かるよね、カカシ。」

カ「っ……………俺が………………

俺がAを助けられなかったから…？」

貴「………違う。私があの人を愛したから」

カ「俺は遅かったんだな…」

貴「……もう20年でしょ」

カ「君を思わなかった日はない」

貴「私はカカシの事、忘れてたんだよ。

それに酷いことも言った。

二度もあなたを忘れた女だよ」

カ「何度忘れられても俺は君を愛した一人…」

貴「……………………バカね…」

カ「A………。愛してる」